2019.12.6
, EurekAlert より:
中年期に骨格筋量が多いことは、将来の心疾患リスクが低いことに関連しているようだ、というスペイン・サントジョアンドデュ病院研究所からの報告。
筋肉量の維持は、心血管系の健康増進に効果的な方法であり、心筋梗塞、脳卒中から守ってくれる助けになるかもしれない、という。特にあなたが男性であるならば。
筋肉量は30代半ばから次第に衰え始め、10年で3%の割合で減少していくという。筋肉は様々な代謝プロセスに活発に関与しているので、障害リスクや死亡リスクの上昇にも関連する。
研究チームは、3,042名のギリシャ人を対象に前向き集団ベースのコホート研究を実施した(ATTICA研究)。全員が白人で1,514名が男性だった。2,020名について2012年まで10年間追跡調査によって心血管系事象が報告された。そのうち1,019名は2002年に45歳以上だった。
10年間の追跡期間中、1,019名の中年参加者のうち272例の心血管疾患(脳卒中を含む)が報告された。
男性は女性に比べて心血管疾患の発症リスクが4倍高かった。
最も筋肉量の多かった者は、最も少なかった者に比べて、心血管疾患の発症リスクが81%低かった。高血圧、糖尿病、肥満の有病率は、すべて筋肉量が最も多い人の間で低かったという。
ただし、詳細に解析した結果、食事、家庭収入、学歴、などで調整すると、筋肉量が心血管疾患のリスクと有意に関係していたのは男性だけだった。
出典は『疫学と共同体保健雑誌』。 (論文要旨)
|
|