2019.12.4
, EurekAlert より:
子供の過度の偏食は家族のストレスの元だが、それを改善するための簡易版グループ認知行動療法を米国フィラデルフィア小児病院の研究チームが開発した。子供の食事時間の行動を改善し偏食を減らす特別な技術が含まれており、親たちからは「世界が一変した」と好評だったという。
研究チームは、同病院の偏食者クリニックを受診した21名の患者とその親を対象に検討を行った。子供の年齢は4-12歳で、全員が回避・制限性食物摂取障害(ARFID)と診断されていた。
6か月にわたって7回のセッションが実施された。初めの4回は、1週おきに開かれ、5回目と6回目は3-4週間あけて開かれた。これは家族が家庭で行動戦略を実践するためであった。子供たちは家庭で、新しいあるいは好まない食品の一定量を噛んで飲み込むことに挑戦し、成功した時は食後にご褒美が与えられた。多くは追加のスクリーン時間を選択した。
7回目の「再会」セッションは3か月後に開かれ、両親はキャッチアップするとともに進捗を共有した。研究チームは、治療後の摂食状況を把握するとともに両親に満足度調査を行った。
研究チームは、治療の長期的な効果に関心があり、治療から2年を経過した現在の家族のフォローアップを希望している。「ときどき親御さんからメールが届き、子供たちが何でも挑戦して、レストランでも問題なく食べていると報告してくれるが、私はこれはもっと体系的に研究して、すべての家族の長期的な結果を報告したいと考えている」と筆頭研究者のキャサリン・ダールスガード博士はコメントしている。
出典は『認知行動実践』。 (論文要旨)
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