2019.11.29
, EurekAlert より:
住宅の緑化は、早期の全死因死亡に対して保護的である可能性があるという、という米国、コロラド州立大学等からのメタ分析による報告。
世界の人口の半分は都市に住んでいるが、多くは、緑地が不足している。これまでの研究では、都市の緑地は、健康的にポジティブな影響(例えば、ストレスの軽減、精神的健康の改善、心血管疾患、メタボリックシンドローム、早死などのリスク低下)を及ぼすことが示唆している。しかしながら、これらの研究の多くは、特定の一時点のみ調査し、緑地の暴露の測定として、様々な方法を用いている。
今回研究チームは、緑地スペースと全死因死亡との関連を調査した縦断研究のシステマティックレビューとメタ分析を行った。
結果は、9報の研究のうち7報では、家の周辺の緑化の増加は、早期死亡率の減少に有意に関連したという。具体的な推定値では、住居から500メートル以内の緑化スコア0.1増加毎に、早期死亡が4%減少した。しかしながら、2報の研究では、関連性は認められなかったという。
「都市の緑化プログラムは、公衆衛生を促進するカギとなるだけでなく、生物的多様性を高め、気候変動の影響を緩和し、都市を持続可能な住みやすいものにする」と、マーク・ニーウェンフイセン氏は述べている。
出典は『ランセット惑星保健』。 (論文要旨)
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