2019.11.27
, EurekAlert より: 
高脂肪低炭水化物のケトジェニック食を摂取したマウスは、高炭水化物食を摂取したマウスよりも、インフルエンザウイルスに対する抵抗性が高まるようだ、という米国イェール大学からの研究報告。
肉、魚、非でんぷん質の野菜を豊富に含むケトジェニック食は、それまでインフルエンザに対する免疫反応に関与していなかった肺のT細胞サブセットを活性化し、気道細胞からの粘液産生を促進して、ウイルスを効果的にトラップするという。
研究チームがマウスを対象に実験した結果、ケトジェニック食を与えられたマウスは、高炭水化物食を与えられたマウスに比べて、インフルエンザ感染時の生存率が高かった。これは、ケトジェニック食によって、肺の細胞内層で粘液を生成するガンマ・デルタT細胞の放出が惹起されたためだった。
ガンマ・デルタT細胞の遺伝子を持たないマウスでは、ケトジェニック食には保護効果がみられなかった。
「本研究が示しているのは、身体が脂肪を燃焼させてケトン体を作る方法がインフルと戦う免疫系も活性化するということだ」と共主任研究者のヴィシャ・ディープ・ディキジット教授はコメントしている。
出典は『サイエンス免疫学』。 (論文要旨)
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