2019.11.25
, EurekAlert より:
高齢者、特に慢性疾患のある高齢者は自然災害で特に危険な状態におかれる。米国南フロリダ大学の研究チームは、高齢の糖尿病患者におけるハリケーン・カトリーナ(2005年8月下旬)およびリタ(2005年9月下旬)の短期および長期影響を検討した結果、2005年のハリケーンで直後の1か月死亡率が40%上昇したことを発見した。上昇したリスクは10年後にもまだ残っており、死亡率は6%高かったという。
研究チームは、65-99歳の1型または2型糖尿病患者170,328名のデータを、2004年の年末から少なくとも2005年8月までルイジアナ州、ミシシッピ州、テキサス州、アラバマ州のメディケア受益者データから収集した。
一般に、ハリケーンの影響を受けたグループと受けなかったグループの死亡率の差は時間の経過とともになくなったが、ハリケーン後に別の郡に移動した影響を受けたグループの人々には当てはまらなかったという。
影響を受けたグループと受けていないグループの死亡率の違いの要因は特定できなかったが、研究チームは、災害後の医療アクセスの混乱、薬物の損傷または紛失、血糖値監視の困難に直面する可能性があることを指摘している。
出典は『糖尿病治療』。 (論文要旨)
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