2019.11.8
, EurekAlert より:
脳脊髄液が睡眠中に脳の内外を洗浄しているようだ、という米国ボストン大学からの研究報告。本研究は、睡眠中の脳脊髄液の動きを画像化した初めての研究であるという。
眠りについてニューロンが静かになると、数秒後の脳から血液が流れ出す。その後、脳脊髄液が流入してリズミカルなハルスは出脳を洗い流すのだという。
脳波の、血液と脳脊髄液の流動とのカップリングは、正常な加齢関連障害についての洞察をもたらす。初期の研究は、脳脊髄液の流れと徐派活性が共に有毒な記憶障害をもたらすたんぱく質を脳から洗い流す助けになることを示唆していた。人が年を取るにつれて、脳はしばしば徐派を生み出すことが少なくなっていく。これは脳の血流に影響し、睡眠中の脳脊髄液のパルスを低下させるので、有毒なたんぱく質の形成と記憶力の低下につながる。研究チームはこれらの過程を別々に研究することが多いが、今回両者に極めて密接な関係があることが明らかになった。
加齢によって睡眠中の血液と脳脊髄液の流れがどう影響されるかをさらに検討するため、研究チームは次の研究のために高齢者を募集する予定である。現在の研究の参加者は全員が23-33歳だった。脳波計帽を被って脳波を測定するために、現在の13人は極めて雑音の高いMRI機器の中で寝なければならなかった。
「いつか自閉症やアルツハイマー病など、睡眠パターンの乱れに頻繁に関連するさまざまな神経障害や心理障害に関する洞察につながることを期待している」と研究者はコメントしている。
出典は『サイエンス』。 (論文要旨)
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