2019.11.6
, EurekAlert より:
更年期女性を対象にした研究で、余暇時間の身体活動がより健康的な血中脂質プロフィールに関連していることが明らかになった。ただし、余暇時間の身体活動では更年期に関連した望ましくない脂質プロフィール変化のすべてに対処できるわけではないようだ。米国ミネソタ大学の報告。
女性は更年期以後急速に心血管疾患のリスクが上昇するが、それは中年女性に暦年齢とは独立して心血管疾患の進行を加速する因子が存在することを示唆しているという。
「身体活動が健康に有益であることは良く知られているが、血中脂質プロフィールのネガティブな変化をどの程度予防できるのか明確とはいえない」と主任研究者のマシュウ・イェルゲンソン医師は語っている。「今回の研究はフィンランド・ユバスキュラの更年期女性を対象に、心血管系リスク因子に対する余暇時間の身体活動の役割を追究したものだ。」
本研究は、『筋肉アポトーシスのエストロゲン制御(ERMA)』研究の一部である。これは、ユバスキュラ在住の47-55歳の中年白人女性886名を含む人口ベースのコホート研究である。身体活動は自己申告と加速度計の両方によって評価された。193名の女性が追跡期間中に更年期を迎えた。
余暇時間の身体活動が活発な女性は、より低い総コレステロール、LDL-コレステロール、中性脂肪、空腹時血糖とより高いHDL-コレステロールに関連した。進行した更年期状態は、しかし、より高い総コレステロール、中性脂肪、LDL-コレステロールに関連したという。
「けれども、余暇時間の身体活動は、健康な中年女性の血清心血管系リスク因子の望ましくないアテローム性変化を和らげた」とイェルゲンソン医師らは語っている。「したがって、中年期のスポーツに関連した趣味を忘れるべきではないだろう。」
出典は『内分泌学の最前線』。 (論文要旨)
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