2019.10.3
, EurekAlert より:
マサチューセッツ大学アマースト校の食品科学研究チームは、宇宙飛行士が長期にわたるミッション中に栄養状態を良好に保持するのに役立つ、画期的かつユーザーフレンドリーな数学モデルをNASAのために開発した。
この新研究は、NASAが宇宙飛行中に起きる食品中のビタミン分解を容易に予測することができるという。
研究チームは、実際に3,000以上の宇宙食ポーチを調製し、実際の貯蔵条件に合わせた成分変化を追跡調査した。
その結果、研究チームは、3つのクルーメニューオプション(玄米、エンドウマメスープ、ビーフブリスケット)における2年以上のビタミンB1(チアミン)分解過程を初めて明らかにしたという。
20℃で貯蔵された玄米とエンドウマメスープはチアミン分解に耐性を示すことを証明できたのは、「全く驚き」だったと研究者は言う。ビーフプリスケット中のチアミンはかなり不安定で、2年後には3%しか残存していなかった。
完成した数学モデルは、この2年間にわたる実測値を良好に予測可能であったという。これによってNASAはサプリメントを使うことなく必要な栄養を補給できるだろう、と研究者はコメントしている。
出典は『食品化学』。 (論文要旨)
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