2019.9.13
, EurekAlert より:
プロテイン(たんぱく質)シェイクは、長い間スポーツバッグの必需品と言われ、筋肉の回復を促進し運動後の筋肉痛の最小化するとされてきたが、筋肉痛を抑える最良の方法とは言い難いようだ、という英国リンカーン大学からの研究報告。
研究チームは、ホエイたんぱく質ベースのシェイクもミルクベースのフォーミュラも、炭水化物のみの飲料に比べて、レジスタンス運動後の筋肉の回復速度を促進しないことを発見した。
ランダム化二重盲検法により30名の男性参加者を対象に実験が行われた。参加者は少なくとも1年間レジスタンス運動の訓練を経験していた。研究チームは、3群に分け、各々に、ホエイたんぱく質ベース飲料、ミルクベース飲料、フレーバー付きデキストロース(炭水化物)飲料を、インテンシブレジスタンス訓練セッションの後に摂取させた。
再検査は、インテンシブレジスタンス訓練セッションの24時間後および48時間後に実施された。
研究チームは、参加者に筋肉の痛みのレベルを視覚的スケールを用いて、痛みなし(0)から最悪(200)まで点数化した。参加者はまた、彼らの筋肉機能について一連の検査を受けた。
その結果、筋肉痛の有意な上昇が訓練後24時間から48時間にかけて観察された。全グループで痛みのレベルは90を超え、初期値の19-26に比べて有意に上昇した。筋力と筋肉機能の低下も観察された。これらの変化は、飲料間で変化がなく、たんぱく質摂取の筋肉回復への有効性はないことを示唆された。
「インテンシブレジスタンス運動後の効果的な筋繊維の修復にはたんぱく質と炭水化物が必須であるけれども、我々の研究結果は、運動後ただちのたんぱく質は回復や筋肉痛の抑制に強く影響を及ぼさないことを示唆している」と筆頭研究者のトーマス・ギー博士はコメントしている。
出典は『人体動力学雑誌』。 (論文要旨)
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