2019.9.12
, EurekAlert より:
第一度近親者に糖尿病の家族歴を有する者は、インスリン抵抗性の増大と同様に、骨密度(BMD)の増加が認められたようだ、という中国、温州医科大学の第一附属病院等からの報告。
2型糖尿病と骨折リスク増加との関連は多く報告されているが、糖尿病の家族歴とBMDとの関連については、ほとんどされていなかったという。
今回の研究では、正常血糖値であり閉経後女性約900名を対象とした。
結果は、第一度近親者に糖尿病の家族歴を有する者では、家族歴の無い者と比し、腰椎と大腿骨頸部のBMDが有意に高いことがわかったという。さらに、インスリン抵抗性の増大、高インスリン血症も認められた。
「今回の研究では、閉経後の女性において、糖尿病の家族歴と骨密度増加との関連性を示唆している。インスリンが骨の代謝に影響を及ぼすため、糖尿病の遺伝的素因を有する女性のインスリンレベルの上昇に関連している可能性が考えられる。今回の研究結果は朗報と思われるかもしれないが、これら女性は、骨格の脆弱さと骨折リスクの上昇に関連する糖尿病発症リスクが高い」とステファニー・フォービオン博士は述べている。
出典は『更年期』。 (論文要旨)
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