2019.9.5
, EurekAlert より:
カナダ6都市で601組の母子を対象としたヨーク大学の観察研究が、母親の妊娠中のフッ化物への曝露と子供の3-4歳時の低いIQとの関連性を示唆している。
水道水は何十年にもわたって虫歯予防のためにフッ化物が添加されてきた。米国市民の多くがフッ化水を供給されているし、カナダ市民の3分の1、欧州市民の約3%にもフッ化水が供給されている。
本研究では、妊娠中のフッ化物への曝露を2回にわたって分析した。
512組の母子ペアの母親の尿中フッ化う物濃度と子供のIQデータが利用可能であり、さらに400組の母子ペアでは自己申告によって水道水とそれを使った飲み物の摂取量と子供のIQデータが利用可能であった。
フッ化物代謝と子供の知能形成に影響する種々の因子を調整した結果、尿中フッ化物濃度が1mg/L上昇するごとに、男児のIQが4.5ポイント低くなることが明らかになったという。女児の場合には有意な関連はみられなかった。
またフッ化物の摂取が1mg上昇するごとに、男児及び女児のIQが3.低くなることがわかった。
研究チームは、本研究が観察研究であるための限界があり、未測定の因子が結果を説明する可能性を排除できないとしている。また妊娠中の胎児のフッ化物への曝露は測定されていない。
出典は『JAMA小児科学』。 (論文要旨)
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