2019.6.19
, EurekAlert より:
若いマウスから高齢マウスへの糞便移植は、腸内細菌叢を刺激し腸の免疫系を甦らせるようだ、という英国ケンブリッジのバブラハム研究所からの報告。
腸は加齢の影響をもっとも受け易い臓器の一つであり、ヒトの腸内細菌はフレイル、炎症などへの関連も示唆されている。これら腸内細菌の加齢による変化は腸の免疫系の機能低下と平行して起こるが、今まで両者の関連は良くわかっていなかったという。
研究チームは、若齢マウスと高齢マウスを共飼いすることや、若齢マウスから高齢マウスへと糞便移植をより直接的に行うことで、高齢マウスの腸の免疫系が促進されることを発見した。
「驚いたことに、一緒に飼育することで、高齢マウスの腸管免疫機能の低下が抑えられた。これら高齢マウスの免疫細胞の数を調べると、若いマウスと殆ど見分けがつかなかった」と主任研究者のミシェル・リンターマン博士はコメントしている。
出典は『ネイチャーコミュニケーション』。 (論文要旨)
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