2019.6.4
, EurekAlert より: 
大豆たんぱく質には、軽度だが確実に血中コレステロール・レベルを下げる効果のあることが示唆された。飽和脂肪酸やコレステロールを多く含む肉類などの代わりに大豆製品を摂取すれば、さらなる効果が期待できるという。カナダ・聖マイケル病院が行ったメタ分析から。
米国食品医薬品局(FDA)のかかげる「心臓に良い食品」リストから大豆を削除することが検討されていることを受け、聖マイケル病院の研究者らは大豆を評価した既存研究の論文46報についてのメタ分析を行った。なお、これらの論文は、以前FDAが言及したものとした。
結果、46報のうち、メタ分析に充分なデータが得られたのは43報であった。このうち41報でLDLコレステロールに対するたんぱく質の影響が調査されていた。LDLは過剰になると動脈にコレステロールを蓄積させるため、悪玉コレステロールとも呼ばれている。なお、43報すべてにおいて総コレステロールのデータが存在した。
論文著者のジェンキンス医師によると、成人において大豆たんぱく質の摂取はLDLコレステロールのレベルを3-4%低下させることが明らかになったという。この値は大きいものではないが意義深いとのこと。
「もし飽和脂肪酸やコレステロールを多く含む肉類などの代わりに大豆製品を摂取するようにすれば、コレステロール値はより多く減らすことができるでしょう。一般の方々がこれからも健康的な選択肢として植物中心の食生活を考慮してくれることを期待しています」などとジェンキンス医師は話している。
出典は『栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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