2019.4.5
, EurekAlert より:
肥満の高齢女性は、推奨量の三倍のビタミンDで記憶力と学習力がアップするが、同時に反応時間が遅くなるデメリットもあるようだ、という米国ラトガース大学からの研究報告。転倒リスクが高まることが懸念されるという。
研究チームは、50-70歳の女性を対象にランダム化プラセボ対照臨床試験を実施した。3群に分け、それぞれ(1)600IUビタミンD/日、(2)2,000IUビタミンD/日、(3)4,000IU/日を1年間摂取した。
その結果、1日2,000IUのビタミンDを取った女性は記憶力と学習力が改善されたことが明らかになった。けれども、4,000IU群ではその効果はみられなかったという。また、2,000IU群は反応時間が遅くなる傾向があり、4,000IU群では反応時間が有意に遅くなった。
反応時間が遅くなると転倒リスクやけがのリスクが高まるかどうかは更なる研究で確認する必要があり、また年齢の異なる男性やその他の人種の人々での有効性を確認するより大規模の研究も必要だろう、と主任研究者のスー・シャプセス教授はコメントしている。
出典は『老年医学雑誌シリーズA』。 (論文要旨)
|
|