2018.12.18
, EurekAlert より:
喫煙、糖尿病、高血圧のリスクのある女性では、男性よりも心臓発作のリスクが高かったという、英国オックスフォード大学からの研究報告。
研究では、40-69歳の47万2千人のうち、喫煙、糖尿病、高血圧、BMI25以上の男女の心臓発作のリスクを検討した。
男性の喫煙者は非喫煙者と比べ、心臓発作のリスクが2倍以上高く、女性の喫煙者では、3倍以上リスクが高かった。これは、過剰相対リスク(リスク要因のみの影響を考慮したリスク)と呼ばれている。
この過剰相対リスクは、女性において、高血圧、糖尿病1型と2型でも同様の結果であった。肥満では見られなかった。
全体では、女性と比べ男性の方が心臓発作を起こしやすい。しかし、心臓発作のリスク要因をもつ女性は、男性よりも心臓発作のリスクが高まる。そのため、このようなリスクをもつ女性は、相対的に疾患のリスクが高まるだろうと、筆頭著者のエリザベス・ミレット教授は述べている。
1日20本以上たばこを吸う者の心臓発作の過剰相対リスクは、男性の2倍であった。高血圧では、男性よりも女性の相対リスクが80%も高かった。男性と比べ女性において、1型糖尿病の相対リスクは3倍高く、2型糖尿病では47%高かった。
研究によって注目されることは、糖尿病や高血圧の治療ガイドラインに男性と同様に女性についても言及し、喫煙をやめる資料となるだろうとミレット教授は述べている。
出典は『英国医学雑誌(BMJ)』。 (論文要旨)
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