2018.6.14
, EurekAlert より: 
コーヒー摂取者は、彼らのカフェイン感受性に基づいて3つの主要なグループに分けられるようだ、という米国コーヒーに関する科学情報研究所からの新報告書。
本報告書『カフェインに対する遺伝学、代謝、個別応答』は、我々の身体がカフェインをいかに代謝し、なぜある人々は他の人々よりもその影響を受け易いのか、医療専門家は患者へのアドバイスにどう役立てるのかを既存の研究に基づいて説明するものである。
個人のカフェイン感受性は、2つの主要な遺伝因子によって決定されている。ひとつは肝臓でのカフェイン代謝が速いか遅いかを決める遺伝子であり、もうひとつは彼らの中枢神経系がカフェインの刺激により感受性が高いかどうかを決める遺伝子である。
これらの遺伝因子に基づいて、J.W.ランガー博士らは、全体的なカフェイン感受性についての3つのレベルを設定した。
●高カフェイン感受性 肝臓での代謝が遅く、中枢神経系での結合能が高い。たとえ少量のカフェインでも、刺激効果を持ち、大量になると睡眠問題を起こす可能性もある。
●中カフェイン感受性 肝臓におけるカフェイン不活性化と中枢神経系における結合能のバランスによって、1日2-5杯のコーヒーを摂取しても、特に副作用や睡眠障害を起こさない。通常、夕方以降のカフェイン摂取は推奨されないが、人によってまちまち。
●低カフェイン感受性 肝臓での代謝が速く、大量のカフェインを摂取しても問題が起きない(ただし医療専門職は1日5杯を限度にするようにアドバイスするべきである)。睡眠前にコーヒーを飲んでも特に睡眠に問題を起こさない。
報告書の著者であるランガー博士は、「人々はしばしば医師に尋ねる。なぜ自分は一杯のコーヒーで眼が冴えて眠れなくなるのに、パートナーは5杯飲んでもすぐに眠くなるのか、と。その答えは、我々がだれもみな独自のコーヒー摂取者であるからだ。我々の遺伝的組成がカフェインに対する我々の応答をプログラムしている。それは我々の髪や目の色と同じである」と語っている。
(論文要旨)
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