2018.6.1
, EurekAlert より: 
地中海型の食生活は、有用な腸内細菌を増やしてくれるようだ、という米国ウェイクフォレストバプチスト医療センターからの研究報告。
研究チームは、動物モデルを用いて、西洋型の食事と地中海型の食事が腸内細菌に及ぼす影響を検討した。20頭のカニクイザルをランダムに2群に分け、ヒトの西洋型あるいは地中海型の食事を模倣したエサを2.5年にわたって摂取させた。
西洋型食は、ラード、牛脂、バター、卵、コレステロール、高果糖コーンシロップ、砂糖を多量に含み、地中海型食は、魚油、オリーブ油、魚粉、バター、卵、黒豆粉、ひよこ豆粉、小麦粉、野菜ジュース、果実ピューレ、砂糖を含んでいた。両者のカロリーは同じにした。
2.5年後、研究チームは、糞便試料から腸内細菌を解析した。その結果、地中海型食の群では、西洋型食の群に比べて、有意に腸内細菌の多様性が高いことを発見したという。また身体に良いとされる細菌が、西洋型食群の0.5%に比べて、地中海型食群では最大7%を占めていた
「約20億もの細菌が腸内に棲息している。ある種の細菌が増えたり、バランスが崩れることは我々の健康を脅かす」と筆頭研究者のハリオム・ヤダフ助教授は語っている。「我々の研究では、地中海型食群では、プロバイオティクスのラクトバチラスが大幅に増加していた。」
出典は『栄養学の最前線』。 (論文要旨)
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