『野菜の栄養はカットしてから時間経過とともに低下していく』という話を聞いたのですが、どのくらいの時間で何%の栄養が失われてしまうものなのでしょうか?

Requested and Answered by ゲスト on 17-Jan-2012 13:16

『野菜の栄養はカットしてから時間経過とともに低下していく』という話を聞いたのですが、どのくらいの時間で何%の栄養が失われてしまうものなのでしょうか?

食品に含まれる栄養には様々な種類があります。

野菜を切った場合、野菜に含まれる一部の栄養成分は徐々に減少します。

しかしその一方で、ほとんど含有量が変わらない栄養成分もあります。

ですから、時間が経つと「栄養の全くない意味のない野菜」になってしまうというわけでは決してない、ということを最初に前置きさせてください。

その上で、ご質問に答えさせていただきます。

野菜を切ったり、火を通したりすることにより、減少してしまう栄養成分として「ビタミンC」が有名です。

キャベツとキュウリをカットして5日間冷蔵保存した場合、キャベツだと6割程度のビタミンCが残っているが、キュウリだとほとんど残っていなかったという実験データがあります。

このように野菜の種類により、カット後のビタミンCの壊れやすさは大きく違います。

そのため、「ビタミンCを考えると、カット野菜の保存は室温だと○時間以内、冷蔵庫だと○日以内」といった具体的な情報がお望みなのかとは思うのですが、簡単にお答えすることができません。

飲食店で野菜をカットして保存しおくことは、業務の能率を上げ顧客への提供時間を短縮したり、使えなくて駄目にしてしまう材料を減らしたり、様々なメリットがあるかと思います。

始めに書いたように、「カット後に一部の栄養成分量が減少する」といっても「栄養の全くない意味のない野菜」になってしまうというわけではありません。インターネットを見ますと、「(スーパーなどで売っている)カット野菜は野菜としての価値はない(極めて低い)」といった行き過ぎた情報も見当たりますが、そのようなことはありません。

野菜を切ってから使い切るまでの時間を短くする、使う分だけ冷蔵庫から出すなどの工夫を、無理のない範囲でされてはいかがでしょうか。


竹林 純

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