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国際産学連携センター

3.進捗状況(成果)


a.国際栄養プロジェクト

・海外の研究機関との交流・共同研究および国際機関の活動への対応

 ベトナム国立栄養研究所における人材育成を目指した研究協力の準備をすすめている。また、前年度より引き続き、WHO西太平洋地域における"Diet, Physical Activity and Health"の栄養学研究のWHO指定研究協力センターの設立に向けて準備中であり、WHO本部およびWHO西太平洋地域事務局の栄養担当官と具体的な連絡調整を進めている。

 近年、国際栄養協力の重要性への認識が高まる一方で、これまで優先順位の高い課題やその解決策を系統的に検討したり、人材の確保・育成のための仕組みづくりがなされてこなかった。そこで、研究所が中核となり、国内の国際栄養分野の研究者及び研究機関との連携を強化し、国際栄養のネットワークを構築することを目的として平成19年4月に「国際栄養拠点ネットワーク検討会」を立ち上げた。同検討会における議論の成果を踏まえて平成20年6月に報告書を作成し、国内の国際栄養分野の研究者及び研究機関との連携強化、基盤づくりを行った。


・海外からの訪問・研修受入

 本年度は中国、タイ、シンガポール、フランス、オランダおよびアジア医学生連絡協議会からの研究者の訪問を受け入れ、要請に応じて該当分野のプログラムとの打ち合わせの準備調整を行った。

 本年度の「若手外国人研究者招へい事業」では、1名(ベトナム)の研究者を受け入れ、受入研究者との共同研究が進められた。また、新規事業として過去の招へい研究者と受入研究者との共同研究を推進することを目的としたフォローアップ共同研究事業をマレーシアにおいて実施した。来年度の招へい研究者2名が決定しており、現在、受入および来日に係る準備手続きを進めている。


・国際シンポジウム・セミナー

 研究所が主催する代表的な国際シンポジウムである「アジア栄養ネットワークシンポジウム」は平成15年度より隔年で開催されている。平成18年3月3日に開催した「第2回アジア栄養ネットワークシンポジウム」の講演集をAsian Pacific Journal of Clinical Nutritionの増刊号として発行し、アジアにおける食事摂取基準と食生活指針の連携を図るとともに、世界に向けて情報を発信した。専門家を対象とした日米ワークショップ「肥満対策への取り組み」を8月29日に開催し、今後も両国間で肥満対策に対する情報を交換することになった。

 日米シンポジウム「食品の機能と表示の最新動向」を12月1日に開催し、国内外の専門家と議論を行い、社会ニーズの把握に努めた。


・広報・情報発信

 英語版ホームページを通して、研究所の研究成果、栄養行政の情報を発信している。研究所のニュースレター「健康・栄養ニュース」(年4回発行)の英語版「Health and Nutrition News」を作成し、英語版ホームページに掲載している。また、専門課題のサイト拡充に努めており、「国民健康・栄養調査(概要)」の英訳版を掲載した。英語版ホームページに問い合わせ用メールアドレスを掲載し、海外からの問い合わせに対応している。また、第15回国際栄養士会議においてブース出展による研究所の紹介、諸外国の栄養士との意見交換を行ない、国際的な栄養士ネットワーク構築を図った。


b.生物統計プロジェクト

 「食後の血糖値の上昇を穏やかにする」特定保健用食品(特保)のヒト試験に関して統計学的に妥当性を評価し、食後の血糖の抑制については有効性を確認したが、糖尿病予防としての空腹時血糖、HbA1cの抑制に関しては結果は十分ではなかった。また、いくつかの機能性食品の臨床試験の統計的解析、メタ分析に積極的に関与した。

 肥満はメタボリックシンドロームの上流に位置づけられるため、アメリカではBMIを評価指標として、成長期の肥満への対策が始められている。今回、最近の学校保健統計を解析し、我が国の成長期における肥満の動向を評価した。

 メタボリックシンドローム関連指標として肥満等の評価を行うため、地域住民等を対象としての 30年規模の健診時データに基づくretrospective-cohortの構築とその解析のためのプロトコールの作成に着手した。


c.NR・セミナー・社会ニーズ関係

・NRの養成・認定

 公平・公正な制度運用を期すために、外部有識者を加えたNR認定委員会を開催し、厳格な試験を実施した。

 平成20年度に実施した「第5回栄養情報担当者(NR)認定試験」(平成20年6月15日実施)では、新たに798名のNR(受験者数1,404名、合格率56.8%)が誕生し、累計で3,480名にNRの資格を付与した。また「第6回資格確認試験」平成20年11月16日実施)では、受験者数217名、合格者83名(合格率38.2%)であった。

 養成講座については、平成20年度に新たに2講座を指定し、全国における講座数は計39講座となった。


・NR事業の学術面への対応

 資格確認試験(第6回;平成20年11月)、NR認定試験(第5回;平成20年6月、第6回;平成21年6月)の問題作成に関わる進行管理を行った。過去問題のデータベース化等を通じて、問題作成の効率化を図った。


・NR研修会の開催

 NRのスキルアップの一環として、当研究所が主催するフォローアップ研修会を、全国6カ所(仙台、東京、名古屋、大阪、岡山、福岡)で開催、他団体との相互単位認定を行った。


・NR制度のあり方に関する検討

 NRの活動状況等の現状と課題を踏まえ、NR制度をさらに発展させるとともに、社会的ニーズに対応した環境を整備するため、NRに対するフォローアップのアンケート調査や、NR養成講座の連絡会議の開催により、現状把握及び問題点の抽出を行った。外部有識者を加えた「NR制度のあり方検討委員会」を立ち上げ、平成19年度中に2回の委員会を開催し、平成20年度に委員会意見の最終報告書を作成した。


・健康食品管理士認定協会との協力関係を深め、協会主催の研修会参加で認定更新に必要な単位を付与した。


・社会ニーズの把握、意見交換会

 健康・栄養に関する機関((独)農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所、(独)国民生活センター、NPO法人日本健康運動指導士会、(社)日本栄養士会、(財)健康・体力づくり事業財団、東京都健康安全研究センター)との「意見交換会」を年6回実施した。また、厚生労働省医薬食品局食品安全部及び健康局総務課生活習慣病対策室との間で、実務者レベルでの情報及び意見交換会を行い、行政ニーズに適宜対応した業務体制を整えるとともに、平成21年度計画に反映させた。


・セミナーの開催

 第10回一般公開セミナー(テーマ:生活習慣と健康?メタボリックシンドロームを予防するために?)を平成21年2月28日(土)に開催した。プロレスラーの藤波辰爾氏による特別講演を企画し、一般の参加者に身近で、興味を引く内容とし好評を得た。

 また、栄養士・管理栄養士の研修や生涯教育のプログラムに対し、職員を積極的に派遣するとともに、それらのプログラムの企画等への支援を行った。さらに、栄養士・管理栄養士の資質向上を目指し、関連サイトの監修・執筆等の活動を通したネットワークづくりを進めた。
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作成:2009/10/26 16:36:29 自動登録   閲覧数:2899
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