2型糖尿病治療のための補完および代替医療

<研究目的> 
2型糖尿病の血糖管理を向上させるために、補完および代替医療介入を裏づける臨床証拠を検討すること。

<エビデンスの質>
MEDLINEとEMBASEを用いて、1966年1月?2008年8月まで2型糖尿病という言葉を検索。筆者によって選択された特異的療法に関するワード(シナモン、コロハ、ギムネマ、緑茶、繊維、モモディカ、クロミウム、バナジウム)をそれぞれ後に続けて組合わせ検索をした。ヒト臨床試験のみ、レビューのため選び出された。

<主な結果>
大きなメタアナリシスで、クロミニウムはグリコシル化ヘモグロビン(HbA1C)と空腹時血糖(FBG)レベルを減少した。
ギムネマ・シルベスタは、2件の小さなオープンラベル試験でHbA1Cレベルを低下させた。
シナモンはFBGを改善させたが、HbA1Cに対する影響は知られていない。
ビター・メロンは2つの小さな試験で効果がみられなかった。
繊維は、小さい試験で、HbA1CまたはFBGに対する一貫した影響をもたなかった。
緑茶は、3つの小さい試験のうちの1つでFBGレベルを減少した。
コロハは、3つの小さい試験のうちの1つでFBGレベルを減少した。
バナジウムは、小さな無制御試験でFBGレベルを減少した。
微小血管、大血管合併症、他の臨床エンドポイントを評価している試験はなかった。

<結論>
クロミウムと、おそらくギムネマは血糖管理を向上させると思われる。
繊維、緑茶、コロハは他の利益を持つが、それらが実質的に血糖管理を向上させるという証拠はほとんどない。
ビター・メロンとシナモンの正当化には、なお一層の研究が必要。
微小血管、大血管の臨床転帰について述べている補完および代替医療研究はなかった。