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高齢者の食事指導

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 高齢者の最大の栄養問題は、たんぱく質・エネルギー低栄養状態(protein energy malnutrition;PEM)です。PEMに陥ると、血清のアルブミン値が低下(3.5g/dl以下)したり、感染しやすくなったり、体重が減少してきたりします。PEMに陥らないようにするためには、食事からのエネルギー摂取、たんぱく質の摂取が、適正であるかどうかに気を付けていくことが必要です。


 しかし、高齢者では、食欲がなかったり、嚥下能力が低下したり、そしゃくに問題があったりして、通常の食事からだけでは十分なエネルギー、たんぱく質の補給ができない場合もあります。


 このような場合には、健康補助食品を利用することも必要になります。たとえ、エネルギー摂取並びにたんぱく質、脂質、糖質などの三大栄養素の摂取は食事からの補給だけで十分であっても、ビタミンやミネラルなどの微量栄養素については潜在性の栄養素欠乏状態に陥ってしまう場合も少なくありません。このような場合にも健康補助食品を利用していくことになります。


 高齢者自身並びに家族、介護者は、食事の摂取量、間食状況、食欲などを観察しながら、PEMに陥らないように食事管理をしていくことが必要です。また、高齢者は、ビタミン、ミネラルの潜在的欠乏を起こしやすいので、起こさないよう食事指導が必要です。また、家族、介護者、栄養士は、個々人の栄養状態について解説し、食事、間食、身体活動などについて助言するようにします。食事の話題を提供することによって、高齢者との円滑なコミュニケーションを図っていくことも可能になります。


 高齢者にとっては、好きな食べ物を好きなだけ食べること、食べられることが生きがいである場合が少なくありません。それ故、高齢者の慢性疾患に対しては、成人に適応されている食事処方は不必要だともいわれています。高齢者に対しては、いろいろな食事制限を強制して、その人のQOL(quality of life)を低下させることがないよう注意しなければならないといわれています。【杉山みち子】


(国立健康・栄養研究所編『第二版 健康・栄養-知っておきたい基礎知識-』第一出版、東京、2001収載。出版社の許可を得て転載)

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作成:2003/3/3 11:16:05 自動登録   更新:2009/2/12 16:52:14 自動登録   閲覧数:32238
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