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認知症予防の為のイチョウ葉:無作為化対照試験



【概況】ギンコ・ビローバ、すなわちイチョウ葉はその記憶及び認知機能改善を目的とした効果性から広く用いられている。ところが、今日までのところ、イチョウ葉の認知症発症に対する効果性について適切に管理された臨床試験は不足している。

【目的】 健常及び緩やかな認知的障害(MCI)のある高齢成人のイチョウ葉のプラセボに対する効果性(すべての原因による認知症及びアルツハイマー症発症の低減作用)を見極めること。

【研究デザイン、環境、被験者】2000年から2008年の間に行われた米国内の5つの研究施設における無作為化二重盲検偽薬対象臨床試験。平均追跡期間は6.1年。研究開始時にそれぞれの地域在住の75歳以上であったボランティア3,069人(うち健常者2,587人とMCI482人)を6ヶ月毎に認知症の発症が見られないかどうか検討した。

【介入方法】 1日2回イチョウ葉エキス120mg(n=1545)投与群とプラセボ投与群(n=1524)で比較。

【主要アウトカム指標】 認知症及びアルツハイマー症(AD)の発症例件数(確定は専門家委員会のコンセンサスをもってなされる)。

【結果】 523人が認知症進行が見られ(プラセボ群246人、イチョウ葉群277人)、そのうち92%は脳血管疾患の形跡が見られたために認知症の可能性有り、もしくはADの可能性が高い、もしくはADそのものであると診断された。治験離脱率および追跡不能率は6.3%と低く、副作用発症割合も両群において同様の傾向が見られた。全体的な認知症発症率はイチョウ葉群において100人当たり3.3人であり、プラセボ群において100人当たり2.9人であった。すべての原因における認知症発症のプラセボに対するイチョウ葉の危険率(HR)は1.12(95%信頼区間(CI)で0.94-1.33; P=.21)であった。イチョウ葉エキスはMCI患者において認知症進行に対する抑制作用は見られなかった(HR1.13; 95%CI、0.85-1.50; P=.39)

【結論】 この試験においては、12omgのイチョウ葉エキスを1日2回投与しても、健常もしくはMCIの状態の高齢者において、全体的な認知症もしくはADの発症率を低下させる作用が見られなかった。

Trial Registration clinicaltrials.gov Identifier: NCT00010803.

Dekosky.ST, Williamson.JD, Fitzpatrick.AL, Kronmal.RA, Ives.DG, Saxton.JA, Lopez.OL, Burke.G, Carlson.MC, Fried.LP, Kuller.LH, Robbins.JA, Tracy.RP, Woolard.NF, Dunn.L, Snitz.BE, Nahin.RL, Furberg.CD: Ginkgo biloba for Prevention of Dementia: A Randomized Controlled Trial. JAMA 2008 Nov 19;300(19):2253-2262. PMID: 19017911 登録: 2008.11.21

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作成:2009/2/19 15:14:29 自動登録   更新:2009/2/27 17:24:06 自動登録   閲覧数:5539
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