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低脂肪ダイエットで好きなだけ食べてやせる

内科学アーカイブスの2004年1月号の論文(Hays, NP et al.; Effects of an ad libitum low-fat, high-carbohydrate diet on body weight, body composition, and fat distribution in older men and women. Arch Intern Med, 164: 210-217 (2004))によると、平均年齢66歳の男女合わせて34人を対象に十二週間の自由摂取ダイエットを行なった結果、コントロール群(炭水化物45%脂肪41%)では0.1 kgしか体重が変化しなかったにもかかわらず、低脂肪高炭水化物ダイエット群(炭水化物63%脂肪18%)では平均4.8 kgの体重減少が見られたという。

 自由摂取で、というところがミソだ。というのは、この研究では食事内容が厳しく制限されているようで、泊り込みではないものの、食事はすべて研究者側から提供されているらしい。必要エネルギー量の150%分を供給して、好きなだけ摂取するように指導したと書いてあるのだが、実際のカロリー摂取を見ると、高炭水化物ダイエット群では、平均して一日600キロカロリーもエネルギー摂取が少ない。これが3ヶ月も続けば差が出ても当然ではないか?

 つまり、この論文の結果は、高炭水化物ダイエットならば、自由摂取にしても低いカロリー摂取で充分な満足が得られるから、やせられるということなのだ。

 たとえそうだとしても実際にやせられるのだからいいじゃないか、という意見も、とうぜんあるだろうが、この研究では、食事はすべて研究者側で作っており、そのメニューは論文には書かれていない。著者に請求すれば送ってくれるということだが、いくら紙を見たところで、実際の食事がわかるわけではない。

 アーカンサスのおじいちゃん、おばあちゃん方がよろこんでおかわりをしたくなるようなおいしい高炭水化物ダイエットだったかどうかがわからなければ、どうして摂取量が少なかったのか、本当に知ることはできないと思う。まさか、日本の病院食をそのまま出したわけじゃないだろうけれど。

 たとえおいしかったとしても、ずっと脂質40%近い食事を続けてきた老人たちにとって、日本食そのもののようなメニューだけを3ヶ月間食べさせられるというのは、本当に苦痛ではなかったのだろうか?
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作成:2004/2/2 11:11:54 自動登録   更新:2009/1/20 11:44:59 自動登録   閲覧数:4879
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