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基礎代謝の目安を算出する方法

【質問】
 個人の基礎代謝の目安を算出する方法で、食事摂取基準の6次改定では「体重のみを用いた推定式」が紹介されていました。

 一方、「食事摂取基準(2005年度版)の活用」では以下が紹介されています。

 (基礎代謝基準値×加算値)×体重

 2005年度版に準拠した考えを用いる場合、後者を採用すべきでしょうか。もしくは、前者と後者の位置づけは全く別のものなのでしょうか。


【解答】
 昭和50年の栄養所要量で、「体表面積当たり」の基礎代謝基準値から、「体重当たり」の基礎代謝基準値に変更されました。ただし、「体重当たり」にすると、標準的な体重から外れた場合における推定誤差が大きくなります。そのため、昭和50年の栄養所要量では、「加算値」を用いた補正法もあわせて検討していました。

 基礎代謝量(kcal/日)=(基礎代謝基準値(kcal/kg/日)+加算値(kcal/kg/日)×体重

 男:10.8?0.173×体重(kg)
 女:8.9?0.172×体重(kg)

 これは、「体重が大きい人では、大きい分だけ基礎代謝基準値を低めに下方修正しよう」という考え方です。

 これがうまくいけば、個人における基礎代謝量の推定精度の向上にも貢献するため、「日本人の食事摂取基準(2005年版)の活用?特定給食施設等における食事計画編?」でも紹介しました。

 しかし、本来、新たな方法・数値を提案する際には、別の集団でも当てはまるかどうかを確認すべきところです。にもかかわらず、この加算値については、そうした検討がなされていませんでした。

 そこで最近、当研究所で基礎代謝基準値や加算値を含む様々な推定式を検討してみました。その結果、加算値を用いないと、体重が大きい人では過大評価するのですが、加算値を用いても十分に補正できないようです。

 そのため現状では、加算値を用いたほうがよいとはいえない状況ですし、基礎代謝基準値を使っていただければよいのではないかと思います。

 基礎代謝基準値(=体重あたりの係数)を使うのは、第六次だけでなく「日本人の食事摂取基準(2005年版)」に示された方法でもあります。やはり、きちんと検討したうえで紹介すべきだったと反省しています。

 なお、様々な推定式のうちもっとも当てはまりがよかったのは、最近、当研究所から発表した推定式(Ganpule, et al,.Eur J Clin Nutr, 2007,第一著者はインドから栄研へ来ていた若手研究者です)でした。

 これらの点については、近々論文として公表しますので、もうしばらくお待ちください。【田中茂穂】


■関連リンク(こちらもご参考にどうぞ)■
基礎代謝量の算出について
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作成:2008/8/15 13:59:45 自動登録   更新:2009/2/16 16:34:59 自動登録   閲覧数:13044
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