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医者の不養生、研究者の?

 日頃、健康に関わる身体活動量や栄養についての研究をしていますが、自分の健康管理となると、研究とは異なった難しさを感じます。

 これは、このところ体調を崩すことが多かったので、よけい強く感じているのかもしれません。また、調査などで、多くの方に接し、健康に関係する質問や相談を受けると、よくわからないことや、実際に自分ではできていないことに気づかされることが多くあります。

 健康教育の方法論や行動変容の理論などが、数多く研究されています。しかし、実際には、自分自身の日常生活が、「わかっちゃいるけれど、実行できない」の最たるものではないかと思うことがあります。両親や夫に実行してもらうことは、さらに難しいことです。忙しくなると、労働時間は長くなり、食事づくりがおろそかになり、でも意外と運動量が少なくなり、睡眠時間も少なくなるという不健康な生活になってしまいます。

 では、健康にかかわる仕事をしていることで、自分や周りの人の健康管理にどのような利点があるのでしょう。強いて考えると、無意識に良いものを選ぶことができやすいこと、情報を確認するすべを持っていることなどが思いうかびます。

 「無意識に」というのは、例えば野菜が食べたいとか、脂っこいものはいらないとか、体を動かしたいなどという気持ちに自然になって、それほど努力しなくても、そこそこの健康的な生活は維持できるということです。でも、これは、この仕事をしているからとは言い切れません。

 「情報を確認する」というのは、もう少し、専門家らしく聞こえます。巷のテレビや雑誌からの健康情報は数多く、いろいろな場面で、これまで知らなかった「○○は××に良い」という話を聞きます。このような情報は、私などより、他の方々のほうが多くもっていると思います。それに対して、内容を確認する方法は知っていますが、すべての情報について確認するなど、とてもできませんし、それほどの知識もありません。

 結局、自分自身や家族の健康管理について、知識にしても、実行力にしても、この仕事についているからこそ他の人とは違う良さがあるのかと問われたら、どう答えたらよいのでしょう。機会があれば聞いてみたいと思います。【高田和子】

ニュースレター「健康・栄養ニュース」第1巻3号(通巻3号)平成15年3月15日発行から転載
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作成:2008/7/17 16:25:58 自動登録   更新:2009/2/10 15:22:25 自動登録   閲覧数:4016
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