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今、エネルギー代謝プロジェクトでは

 現在の私の所属は、健康増進プログラムの中のエネルギー代謝プロジェクトです。そこで、エネルギー代謝や身体活動に関連する研究を行っています。

 主な項目は以下のようなものです。

1.様々な活動内容の人のエネルギー消費量、身体活動量を測定し、それに影響する要因を検討すること

2.エネルギーや身体活動の評価の簡易な方法を検討すること

3.身体活動と栄養の両面から疾病の発症、高齢者における自立度の維持との関係を検討すること

 1では、二重標識水法という方法を使用して、日常生活におけるエネルギー消費量を測定しています。

 二重標識水法は、水素と酸素の安定同位体を使用するものです。水素と酸素の安定同位体は、普段飲んでいる水にも、ごくわずかですが含まれています。

 普段飲んでいる水よりも多い水素と酸素の安定同位体を含む水を飲んでいただき、その後の尿を1?2週間にわたって1日1回程度採尿していただくことで、身体がどのくらい二酸化炭素を産生しているかを測定し、エネルギー消費量を求める方法です。

 この方法は、どのような活動をしていても良いこと、お願いする作業が少ないこと(採尿と採尿時刻の記録)、正確であることが利点です。ですから、乳幼児から高齢者まで年齢に関係なく、また各種スポーツ選手など様々な活動の方の測定が可能です。

 この方法を利用して、様々な方のエネルギー消費量を測定し、さらに1日のエネルギー消費量が、活動の内容、身体組成、食べ物、季節などどのような要因によって変わるかを検討しています。

 2については、他のプロジェクトや大学の先生方、企業との共同研究で行っています。

 二重標識水法は正確ですが、コストがかかり、多くの人を測定することが難しい方法です。また1?2週間の調査期間の平均した1日のエネルギー消費量の測定しかできません。そこで、身体活動量について簡易で、できるだけ正確できる方法、1日ごとや活動内容ごとに測定できる方法が必要になります。

 現在でも歩数計などでエネルギー消費量が表示される機器がありますが、それらの精度の確認や、より正確な機器の開発が必要です。

 摂取するエネルギーについても、簡易で正確に測れるようにしていく必要があります。二重標識水法は、これらのことを検討するための基礎的なデータの収集にも役立っています。

 3では、先の2つの項目から得られた結果を利用しながら、エネルギー消費の中身と栄養の中身の両面から疾病の発症、自立度低下を予防するために必要な身体活動量やエネルギー摂取量について検討しています。

 また、国立長寿医療センターとの共同で、高齢の方の自立度の低下の要因に関する調査や、適切な身体活動や栄養のあり方に関する調査を行っています。

 私の研究は、基本的に人を対象とした研究です。

 調査や測定をさせていただく方のご理解・ご協力、また測定や調査を一緒に行う他のプロジェクト、機関の方など多くの方のご協力のもとになりたっています。

 エネルギー代謝は、エネルギーの摂取、利用、消費という栄養、生理、運動のすべての関係の中でなりたっているものです。

 その研究を主にしながら、栄養と運動の両面から健康や自立度の維持のために貢献できる研究をすすめていきたいと思っています。【高田和子】





ニュースレター「健康・栄養ニュース」第5巻4号(通巻19号)平成19年3月15日発行から転載
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作成:2008/6/13 16:38:25 自動登録   更新:2009/2/10 13:44:14 自動登録   閲覧数:10585
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