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いま健康食品情報プロジェクトでは

 健康意識の高まり、豊かな食生活、食品の機能性研究の進歩に伴い、特別な効果を期待させる食品が益々注目されています。そのような食品は一般には健康食品と解釈されていますが、その実態はとても多様で、国が認めている保健機能食品のように有効性・安全性が厳しく評価されたものから、虚偽・誇大表示をしたもの、違法に医薬品成分を添加したものまであります。

 健康食品(特に国が認めている保健機能食品以外のいわゆる健康食品)が安易に病気の治療・治癒目的に利用され、健康被害を起こすことも少なくありません。

 健康食品が関連した問題をより複雑にしているのは、不確かな情報の氾濫です。

 現在は情報化社会となっており、容易に情報を入手することができますが、その一方で情報を取捨選択することが必要になってきました。そのため公正で信頼できる情報の提供が求められています。

 もし国が推し進めている保健機能食品制度、また食品や健康に関する正しい情報が消費者に理解されていれば、健康食品が関連した問題はかなり解決できると思われます。

 そこで健康食品情報プロジェクトでは、バランスの取れた食生活、適度の運動など、正しい生活習慣を実施するという基本事項を重視しつつ、国の制度に関する情報、科学的根拠に基づく健康食品情報をデータベース化し、その情報を「健康食品の安全性・有効性情報( https://hfnet.nih.go.jp )」というインターネットのWebページを介して継続的に提供しています。

 公開している具体的な内容は、

?健康食品の基礎知識、
?安全情報・被害関連情報、
?話題の食品成分に関する情報、
?健康食品素材情報データベース

の4項目です。

 ?では、健康食品という言葉の意味するもの、国の保健機能食品制度など、健康食品を理解する上での基本的な情報を掲載しています。

 ?では消費者の方が、既に警告がだされている商品を購入・利用されないように注意喚起すること、また、過去に起きた問題の事例を収集・蓄積し、類似した健康被害の発生防止を目的としています。

 ?では、国が認めている特定保健用食品の個別商品情報、ビタミンやミネラルなどの食事摂取基準が策定されている成分情報、ならびに話題になっている成分情報について紹介しています。

 ?の健康食品素材情報データベースでは、健康食品に利用されている素材(原材料)の情報を概要、主要成分の分析方法、網羅的に収集した有効性・安全性情報について、できるだけ出典を付け、新規情報や加筆・修正があるときに更新しやすい記述スタイルとして情報提供しています。

 消費者の方に情報を伝える方法としては、直接伝える方法、ならびに専門職を介して伝える方法の2つがあります。インターネットを介して直接伝える方法は、迅速かつ効果的に情報が提供できる一方で、提供した情報が誤解されたり、正しく伝わらなかったりするという難点があります。

 情報の読み方や理解度は人によって異なります。

 他方、専門職の方を介して消費者の方に個別に情報を伝える方法は、時間がかかるという難点はありますが、最も正確に情報を
伝えることができます。

 そこで私達は、消費者の方に直接伝える方法と、専門職を介して伝える方法、この2つの情報伝達方法を考え、特にNR(栄養情報担当者)、薬剤師、栄養士等の専門職を介して伝える方法を重視することとしています(図参照)。

 ホームページは誰でもみることができる一般公開サイトと専門家から構成する登録制の会員サイトの2種類を作成し、会員ページでは既に公開している情報ならびに新しく作成した情報に対する加筆・修正の意見が求められるようにし、同時に専門職を介して話題となっている健康食品の情報収集ができるようにしています。

 さらに、専門職間の意見交換ができるようにするための「交流広場」も作成しています。

 新しい科学論文情報は日々、世界中から発信されていますが、それらの情報を収集して適切な内容に加工して提供することは容易ではありません。

 そこで私たちのプロジェクトでは、専門職の方に「会員サイト」を介して科学的根拠のある情報提供をしていただくことを期待しています。

 健康食品に関する情報を継続的に蓄積していくことにより、データベースはより充実し、国としての知識基盤になっていきます。また、情報は受け手が必要としている内容を把握し、その情報を提供することが効率的です。特に消費者の方がどのような情報を希望されているかについては、消費者との接点が多い、現場の専門職の方が把握されていると思います。

 ここでも会員サイト内に作成した「交流広場」の役割がでてくると思います。すなわち「交流広場」をいかに充実させるかがプロジェクトを上手く進める上でのポイントになっているのです。私たちの取り組みに多くの方が積極的にご協力いただけることを期待しています。【梅垣敬三】



ニュースレター「健康・栄養ニュース」第6巻1号(通巻20号)平成19年6月15日発行から転載
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作成:2008/6/12 16:16:51 自動登録   更新:2009/2/10 13:42:16 自動登録   閲覧数:3493
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