Welcome GUEST
重要なお知らせ
現在リニューアル中のため、これは閲覧のみの旧バージョンです。質問や検索はできませんのでご注意下さい。
トップ  >  スポーツ・身体活動  >  身体活動レベルについて
身体活動レベルについて

■関連リンク(こちらもご参考にどうぞ)■
このサイトにあるその他の身体活動関連記事

【質問】
 身体活動レベルについて質問です。

 前回の6次改定では「生活活動強度」、2005年版では「身体活動レベル」という用語を用いていますが、どちらも基礎代謝の倍数で表される同じものであるとみなしていいのでしょうか?

 同じものであるとすると、前回の6次改定では、生活活動強度?(やや低い[Af1.5])に国民の大部分が入るとありますが、2005年版の身体活動レベル?では(1.6以上1.9以下)となっており、レベル?、?、?の人数はおよそ1:2:1と述べていて矛盾しています。

 2005年版30頁の表4にある信頼できる報告より、身体活動レベルを男女ともに1.75と推定していますが、6次改定では、生活活動強度?(やや低い[Af1.5])を『国民が健康人として望ましいエネルギーを消費して、活発な生活行動をしている場合で、国民の望ましい目標』としていました。

 …ということは、ほとんどの国民は、すでに望ましい目標に達しているということでしょうか? 身体活動レベルの報告に用いられた対象者は、日本の一般的な国民といえる人たちなのでしょうか?

 また、健康を維持・増進するのに必要な身体活動レベルはいくつなのか、それを裏付ける文献がありましたら、ご教授お願いします。


【解答】
 第6次の生活活動強度は、第5次までの生活活動強度とは異なりますが、2005年版の身体活動レベルと同じで、基礎代謝量にかけて、総エネルギー消費量を算出するものです。

 第6次と2005年版との間における値に違いが出た原因は、
・活動強度を何に基づいて決めたか。
・基礎代謝量の捉え方
 にあります。

 第6次では、標準的な身体活動レベルについて、
1)推定(≒想像)した1日全体の活動内容と、
2)それぞれの活動内容のおよその強度(=基礎代謝量の倍数)から、標準的な値を基礎代謝量の1.5倍とし、その状態に定期的な運動を加えた1.7倍を「適度」としました。

 しかし、DLW法などにより、その考え方や値に大きな間違いがあることがわかりました。DLW法で得られた結果で、身体活動レベルを4分類したところ、
 下の4分の1が、1.4?1.6(代表値1.5)
 真ん中の4分の1×2グループが1.6?1.9(代表値1.75)
 上の4分の1が、1.9?2.2(代表値2)
となりましたので、それに基づいています。

 ちなみに、2005年版では根拠が無いため、「適度」の身体活動レベルは決めていません。


 詳しくは、「日本人の食事摂取基準(2005年版)」の他、以下をご覧下さい。

・特集 新しい「食事摂取基準」の考え方?エネルギー摂取基準の考え方 田中茂穂、体育の科学;55(4);273?277,2005

・身体活動レベル(PAL)とエネルギー必要量 田中茂穂 臨床スポーツ医学;24(8);847?853,2007

 また、「健康を維持・増進するのに必要な身体活動レベルはいくつなのか」については、十分に一致した見解が得られているとは言えませんが、国際肥満学会の出しているガイドラインをご覧下さい。【田中茂穂】

関連研究
自己申告による摂取エネルギーの妥当性について
関連ニュース
活動的な生活習慣でがん予防: 日本の研究
プリンタ用画面
友達に伝える
投票数:7 平均点:4.29
作成:2008/1/22 11:16:58 自動登録   更新:2009/1/27 10:22:04 自動登録   閲覧数:27732
前
ヒトの体の性質について
カテゴリートップ
スポーツ・身体活動
次
国民健康づくり30年と国立健康・栄養研究所の取り組みについて

メインメニュー