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ビタミンDの腸管でのカルシウム吸収

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 .2 .3 | 投稿日時 2015/5/13 12:55
ゲスト 
栄養機能食品でビタミンDは「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける栄養素です。」と表示できますが、カルシウムの吸収はどのくらい促進されるのでしょうか?
投票数:28 平均点:5.71
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2015/5/21 17:09
ゲスト 
お世話になります。質問者(NR)です。栄養機能食品は日本人の食事摂取基準に基づくのでそちらも拝見しましたがカルシウムの吸収を促進するという表現はあってもどの位というのがわかりません。一般消費者から頂いたこの質問は栄養機能表示の文言を見て興味をもった方ならごく自然な質問だと思います。当然根拠を持って表示可能としていると思いますので、目安、こういう前提条件ではあるが例えば2?3倍というレベルとか、1?2割というレベルとか、そういう程度でも結構なので、ぜひ回答を頂けるとうれしいです。私自身も知りたいです。よろしくお願い申し上げます。
投票数:27 平均点:2.96
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2015/5/21 18:34
ゲスト 
ビタミンDは、小腸粘膜上皮細胞に作用して、カルシウム結合タンパク質の合成を促し、これが小腸におけるカルシウムの吸収を促進します。ビタミンDが欠乏すると、小腸からのカルシウム吸収が起こらないため、くる病になります。すなわち、カルシウムは、小腸においては濃度勾配に逆らって能動輸送されるため、ビタミンDが存在しないと吸収されないのです。
石見佳子
投票数:22 平均点:3.18
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿.1 | 投稿日時 2015/5/21 23:25
ゲスト 
質問者です。石見先生ご回答どうもありがとうございます。
カルシウムの吸収にビタミンDが不可欠と表現している物が見当たらず、ご回答にも「小腸においては」となっておりますし、下部消化管では濃度に依存した受動輸送によりカルシウムの吸収が行われ摂取増が吸収増に繋がるという旨が記載されている物もありましたので、消費者に「どのくらいと言うよりも、ビタミンDがないとカルシウムは吸収できないのですよ」と説明するのは間違いですよね。
しかし、おっしゃるとおりビタミンDの欠乏でくる病や骨軟化症になり、欠乏まで行かない不足でも骨粗鬆症や骨折リスクが大きくなるためカルシウムの吸収にビタミンDは相当重要であり、その作用は血中カルシウム濃度によって厳密に調整されているとなると、ビタミンDがカルシウム吸収に強く活躍するのは、不足傾向にある人から欠乏している人だと考えられるので、「カルシウムの不足の状態に合わせて、その不足を解消するように吸収が促進されます。」という説明になるのでしょうか。消費者的には、すっきりしない回答かもしれませんが。
それと、小腸でのカルシウム結合タンパク質を介した吸収量と、下部消化管(大腸と言ってよいですか)の受動輸送による吸収量は一般的な現在の日本人の食生活ではどのくらいの比率なのかなとも思いました。
投票数:26 平均点:4.62
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2015/5/22 12:03 | 最終変更
ゲスト 
ご指摘のように、ヒトの消化管におけるカルシウム吸収は、小腸(主に十二指腸)における能動輸送と下部消化管における受動輸送の総和になります。カルシウムは、胃酸で可溶化(イオン化)されたものが十二指腸で能動輸送により吸収されますが、大腸ではカルシウムはリン酸塩など難溶性の塩を形成しており、発酵等により可溶化されないと吸収されません。ヒトでの両者の寄与率は不明ですが、ラットの実験では、カルシウム摂取量を増加させると能動輸送は頭打ちになりますが、受動輸送はカルシウム摂取量に比例してその吸収量が増加し、能動輸送を上回ります。国民健康・栄養調査によると日本人(成人)のカルシウム摂取量は400?500mg/日であり、食事摂取基準の推奨量に達していないので、やや不足状態にあることから、能動輸送が受動輸送を上回っていると推察されます。石見佳子
投票数:22 平均点:5.00
前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2015/5/22 14:16
ゲスト 
質問者です。石見先生、再度ご回答をありがとうございました。お手を煩わせました。
教えて頂いて理解が深まりました。「能動輸送は頭打ち」という表現で、カルシウムが十分足りている人も能動輸送が無くなるという訳ではない点、日本人は一般的にビタミンDの恩恵を受けているないしは受けるべきという点がわかりました。
「ビタミンDの摂取でカルシウムの吸収はどのくらい促進されるか」の質問に対しては、例えば「ビタミンDは体内で活性型に変えられることで、カルシウムの吸収促進に働きますが、活性型に変えられる量は、個々人のカルシウム不足の度合いで調整されています。不足がひどい人ほど、ビタミンDはより多く活性型に変えられて、カルシウム不足を解消するよう吸収促進に働きます。」という感じでしょうか。もうちょっとわかり易いように頑張ります!
お忙しいところどうもありがとうございました。
投票数:28 平均点:4.64

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