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Re: ミキサーで野菜ジュースを作る場合の栄養素

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なし Re: ミキサーで野菜ジュースを作る場合の栄養素

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前の投稿 - 次の投稿 | 親投稿 - 子投稿なし | 投稿日時 2017/7/4 13:57
ゲスト 
一般論として、脂溶性ビタミンやカロテノイド等は、食品の組織中でたんぱく質との複合体を形成したり、脂肪滴の中に溶けたりしています。このため、食品の組織を壊したり、加熱することで、これらの成分がよく抽出され、生体利用率が向上します。
どのくらい向上するかは、食品や成分、調理法により異なります。

論文1によると、ニンジンをジュースにした場合、β-カロテンの生体利用率は生ニンジンに比較して70%増加するという記載があります。

この一方で、水溶性ビタミンは多くが細胞質に分散しており、細胞が傷つけられて流出したり、特にビタミンCはビタミンC酸化酵素の作用で分解されることにより減少していきます。

論文2では、ミキサーにかけて2分後のビタミンCの残存率を調べています。
70%以上 大根、トマト、ほうれんそう、みかん、キャベツ、モモ、びわ
30?45% 梨、ブドウ
5?20% ニンジン、柿、きゅうり、バナナ、リンゴ
ただし、この論文は非常に古く、上記の残存率はビタミンCのうちの還元型だけしか測定していません。

論文3では、野菜ジュースでは還元型ビタミンCが減少しても酸化型ビタミンCになってかなり残存していることを示しています。
ですが、この論文ではビタミンCを別途追加していますので、野菜由来のビタミンCがどうなのかはよくわかりません。

論文4では、オレンジを絞ってジュースにした場合、β-カロテンとビタミンCはほとんど変化がなく、ルテインとβ-クリプトキサンチンはわずかに減少、一方、フラボノイドはアルベド(白いスポンジ状の部分)や砂じょうに結合しているのでこれらの部位が除去されて8分の1に減少したと記載されています。

■論文1
J Food Sci. 2007 Mar;72(2):R21-32. (PMID: 17995848)
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1750-3841.2007.00274.x/full

■論文2
栄養と食糧 Vol. 9 (1957) No. 6
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnfs1949/9/6/9_6_303/_pdf

■論文3
日本調理科学会誌 Vol. 33 (2000) No. 2
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cookeryscience1995/33/2/33_221/_pdf

■論文4
J Agric Food Chem. 2015 Jan 21;63(2):578-87. (PMID: 25539394)

直接のお答えではないかもしれませんが、少しでもお役に立てれば幸いです。

健康食品情報研究室スタッフ
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