ホーム > 保健指導、食事、運動、エネルギー代謝に関するQ&A集 > 運動指針の活用

保健指導、食事、運動、エネルギー代謝に関するQ&A集

運動指針の活用

Q 3メッツ未満の身体活動は効果がないのですか?
A  1990年代に入ったあたりから、必ずしも、心肺機能を向上させるような運動ではなく日常的な活動でも、エネルギー消費量を増加させれば生活習慣の予防や改善などに効果があるという考え方に変わってきています。

また最近は、必ずしも高強度ではない運動以外の身体活動でも、総エネルギー消費量に貢献する可能性が示唆されてきています。
その点からすると、例えば洗濯や炊事、簡単な立ち仕事といった3メッツ未満の身体活動でも、長時間実施することによって、エネルギー消費量は増加しますし、生活習慣病の予防に効果があるのかもしれません。

 しかし、運動基準を策定するにあたって利用した論文において、3メッツ前後より低強度の活動については、質問紙に含まれていません。すなわち、3メッツ未満の身体活動が生活習慣病の予防に効果があるという科学的な根拠はほとんど存在しない状況です。

このように、3メッツ未満の身体活動に効果がないとは言い切れませんが、効果があるとも言えないのが現状です。
ただし、今後こうした点について研究が進めば、3メッツ未満の身体活動でも効果があるという考え方に変わる可能性もあります。

2011年4月5日更新