保健指導、食事、運動、エネルギー代謝に関するQ&A集
エネルギー代謝
Q
エクササイズガイド2006、メッツ表によって、自転車エルゴメータの 「メッツ」 や 「1エクササイズに相当する時間」 が示され、簡単にカロリー計算ができるのですが、体重が重い人も軽い人も (例えば) 50ワットで漕げば、同じ負荷がかかっているのでしょうか?
そして50ワットから100ワットへ数値が2倍になったら、負荷も2倍になっているのでしょうか? (メッツは 3→5.5 ですね)
自転車エルゴメータは漕ぐスピードが同じでも、漕いでいる人の体重で消費カロリーが変わると思っていました。同じ負荷がかかっているのなら、どんな人が漕いでも、ほぼ同じ値が消費すると考えてよいのでしょうか?
そして50ワットから100ワットへ数値が2倍になったら、負荷も2倍になっているのでしょうか? (メッツは 3→5.5 ですね)
自転車エルゴメータは漕ぐスピードが同じでも、漕いでいる人の体重で消費カロリーが変わると思っていました。同じ負荷がかかっているのなら、どんな人が漕いでも、ほぼ同じ値が消費すると考えてよいのでしょうか?
A
ご指摘の通り、自転車の場合は、歩行の場合と違って、若干複雑です。
例えば、同じ50wでも、体重が多い人は、若干エネルギーが大きくなります。
ただし、仕事量は同じであるので、基本は安静時分の違いだけです。
ACSM (アメリカスポーツ医学会) は、自転車こぎの酸素摂取量 (VO2)について、以下のような推定式を提示しています。
VO2 (mL/kg/min) = 1.8 (mL/kg/m) ×負荷 (kg.・m/min) ÷体重 (kg) + 3.5 (mL/kg/min)
VO2は、エネルギー消費量とほぼ比例します。
左辺は体重当たりですが、右辺の第一項は “÷体重” となっており、ある負荷量 (ワット) に対して、「体重当たりのVO2は、体重が大きくなれば小さくなる」傾向があることを示しています。
なお、右辺の第2項は、安静時分です。
つまり、「同じ負荷の場合、体重が大きいほど、安静時の分だけエネルギーが大きくなる」ことを示しています。【田中茂穂】
2011年4月5日更新