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独立行政法人医薬基盤研究所(以下「基盤研」)はこの度、たんぱく質などの生体高分子等の構造や性質を調べるための分析装置として、高磁場(800MHz)核磁気共鳴(NMR)施設を開設します。(開設日:平成20年3月7日)
この施設は基盤研における各種研究プロジェクトにおいて使用するとともに、外部の製薬企業等の利用も受入れ、医薬品開発の促進を図っていきます。
核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)とは、超伝導磁石などの強力な磁場発生装置中に置いた試料に対して電磁波を照射すると、試料中の原子核がその特性に基づいてエネルギーを吸収、放出する現象(共鳴現象)のことです。
この現象を利用することにより、分子構造について詳細な情報を得ることができます。例えば、たんぱく質や核酸などの生体高分子や、有機化合物等の構造を同定することができます。
たんぱく質の構造解析に用いられるX線結晶構造解析法では、たんぱく質を結晶化する必要がありますが、NMR法は溶液の状態で測定できるため、結晶化が困難 なたんぱく質の解析が可能であるとともに、動的な立体構造情報が得られる優れた特徴を有します。また、薬剤候補化合物の迅速な検索が可能であり、医薬品開 発等に大いに貢献する手法の一つです。
本装置は次の部分から構成されます。
本NMR施設は外部からの利用も受け入れます。詳細については、核磁気共鳴(NMR)施設の外部利用についてをご覧下さい。