HOME › お知らせ › 第6回次世代アジュバント研究会が日刊薬業で紹介されました

お知らせ

第6回次世代アジュバント研究会が日刊薬業で紹介されました

2013年2月 1日

 1月16日(金)に行われました第6回次世代アジュバント研究会が日刊薬業で紹介されました。

※以下に記事全文を掲載いたします。

次世代アジュバント研究会  大阪で初の公開講演会、添加物の使用も

 [1月16日 日刊薬業]ワクチンの効果を高める免疫増強剤「アジュバント」の研究促進を目的にし、2010年に国内初の産学官共同研究組織として創設された「次世代アジュバント研究会」(山西弘一会長=医薬基盤研究所理事長)の第6回講演会が16日、大阪府内で開催され、新規のコレラワクチンや、既存の医薬品添加物をアジュバントに転用できる可能性などが紹介された。

 同研究会は12年度から5年間の厚生労働科学研究「アジュバントデータベースプロジェクト」に着手し、ワクチンアジュバントのデータベース(DB)構築を進めている。DB構築事業の開始に伴い、同研究会は公開型研究会に切り替え、今回から公開で開催された。
 この日の講演会は、アジュバントだけでなく、ワクチンそのものや関連デバイスまでの研究開発状況もテーマに、熱心な討議が行われた。

●コメから新規コレラワクチン
 講演では、東京大医科学研究所の清野宏所長の「MucoRice System for the Development of Oral Vaccine」の報告が関心を集めた。コレラ予防を目的に、コメを遺伝子操作してコレラトキシンを抗原化した「ムコライスCTB」といわれる経口ワクチン。清野氏は、コレラが依然としてまん延する途上国向けに開発した経緯を語るとともに、遺伝子操作しやすいコメに着目した点や「冷蔵の必要がなく、感染性廃棄物となるディスポ製品も出ない」とワクチンの特性をアピールした。
 清野氏は講演後、本紙に、同ワクチンの医師主導型臨床試験(フェーズ1)を来週にも、実薬10人にプラセボ10人を加えた20人規模で開始する予定を示し、その結果を見て4月にも本格治験に入る見通しも語った。

 産官学の研究会ということもあり、企業側からの報告も複数行われた。アステラス製薬分子医学研究所の上田博嗣氏は、アジュバントDBに同社のFK565を供与する方針を表明した。同氏は「このプロジェクトで有効性・安全性に関するバイオマーカー探索の結果、FK565の改良戦略が明確になれば、より安全で有効なワクチンアジュバントである"スーパーFK565"創製の可能性も開けてくる」との期待を示した。

 このほか、塩野義製薬創薬疾患研究所の大西元康氏は、医薬品添加剤のシクロデキストリンの一種、「HP-b-CD」が、HAsplitインフルエンザワクチンのアジュバントとして使用できる可能性を示した。

一覧へ戻る

このページの先頭へ