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お知らせ

2012年12月4日付け日本経済新聞の記事「新型インフルエンザ備え着々」で、感染制御プロジェクトの研究が紹介されました。

2012年12月 6日

 2012年12月4日付け日本経済新聞の記事「新型インフルエンザ備え着々」で、当研究所感染制御プロジェクトと北海道大学との共同研究が紹介されました。
 現在、新たなインフルエンザの大流行(パンデミック)に即応し得る有効なワクチン製造方法は存在せず、次に発生するインフルエンザパンデミックの原因ウイルスを予想することも極めて困難です。
 来るべきインフルエンザパンデミックの原因ウイルスはA型インフルエンザウイルスの144の亜型のうちの何れかであるため、予めそれら全ての亜型ウイルス株をワクチン用種ウイルスとして保存しておけば、パンデミックが発生してもすぐに対処できることが考えられます。感染制御プロジェクトでは、世界で唯一144種類全ての亜型のインフルエンザウイルス株を保存し、インフルエンザウイルスライブラリーとして公開している北海道大学大学院獣医学研究科並びに同大人獣共通感染症リサーチセンターと共同で,同ライブラリーに存在するウイルス株を用いたパンデミックワクチン用種ウイルス作製の可能性を検討しました。そして、「①インフルエンザウイルスライブラリーの各ウイルス株を細胞培養によりワクチン作製に必要な高い増殖能を有するワクチン用種ウイルス株にして保存し、②実際のパンデミックウイルスに対して交叉防御効果を誘導するために、パンデミック株と同じ亜型の種ワクチン株から作製した不活化全粒子ワクチンを経鼻接種する。」ことによってパンデミックに即応し得るインフルエンザワクチンの作製が可能となりました。
 実際にインフルエンザパンデミックが発生した場合、あらかじめ保存した同じ亜型のワクチン用種ウイルス株を培養細胞による増殖を行うことで短期間に経鼻接種用のパンデミックに即応できるワクチンを作製することが可能となり、インフルエンザパンデミックの早期での拡大防止が強く期待できます。

【本件に関する問い合わせ先】
医薬基盤研究所 感染制御プロジェクト
TEL:072-641-9811 (代表)

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