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希少疾病用医薬品・希少疾病用医療機器開発振興事業で支援したオーファンドラッグが医薬品の効能追加の承認を受けました!!―タイロゲン筋注用0.9mg―

2012年6月 4日

 独立行政法人医薬基盤研究所(大阪府茨木市、以下「基盤研」という。)では、設立当初(平成17年4月)より、オーファンドラッグやオーファンデバイス※1を対象とした「希少疾病用医薬品・希少疾病用医療機器開発振興事業」※2を行ってまいりましたが、この度、同事業で支援したオーファンドラッグ1件が厚生労働大臣から医薬品としての承認(薬事法の製造販売承認事項一部変更承認)を受けましたので、お知らせします。

○販売名 タイロゲン筋注用0.9mg
○一般名 ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え)
○承認日 平成24年5月25日
○追加の効能・効果※3
 分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された遠隔転移を認めない患者における残存甲状腺組織の放射性ヨウ素によるアブレーションの補助※3
○製造販売業者 佐藤製薬株式会社
○希少疾病用医薬品の指定番号(厚生労働省)
 (8薬A)第93号(平成8年4月1日指定)
○指定時の名称 ヒトチロトロピンアルファ(遺伝子組換え)
○基盤研による助成金交付年度 平成23年度※3

※1 オーファンドラッグ、オーファンデバイスとは
 難治性疾患やエイズ等の医薬品、植込み型補助人工心臓等の医療機器は、医療上の必要性が高いにもかかわらず、患者数が少ないことから研究開発投資の回収が困難なため、開発がなかなか進まないのが現状です。このような医薬品、医療機器をオーファンドラッグ、オーファンデバイスと呼びます。

※2 希少疾病用医薬品・希少疾病用医療機器開発振興事業とは
 基盤研では厚生労働大臣から「希少疾病用医薬品」又は「希少疾病用医療機器」の指定を受けたオーファンドラッグ、オーファンデバイスの開発企業を対象に以下の開発振興事業を実施しています。
① 助成金交付
 指定を受けた開発企業の助成金交付申請に対し、その試験研究に必要な経費に充てるための助成金を交付しています。
 毎年度10数品目に対して助成、平成23年度は12件に助成しました(助成金総額:約6.3億円)。 
② 指導・助言
 指定を受けた開発企業からの試験研究等に係る相談に対して、厚生労働省や(独)医薬品医療機器総合機構と連携して、創薬に関する研究経験を有する研究課題管理者(プログラムオフィサー)らによる指導・助言を行っています。
③ 認定
 助成金の交付を受けた開発企業が税制上の優遇措置を受けるための証明書を発行しています。

※3 「分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された遠隔転移を認めない患者における残存甲状腺組織の放射性ヨウ素によるアブレーションの補助」という効能・効果、及び基盤研による助成金交付について
 放射性ヨウ素によるアブレーションとは、甲状腺癌細胞に取り込まれた放射性ヨウ素が放射線を発生し、癌細胞を攻撃するという治療法です。
 なお、このタイロゲン筋注用0.9mgの開発にあたり、基盤研では平成11年度から平成17年度まで、「分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘出を施行された患者における、放射性ヨウ素シンチグラフィと血清サイログロブリン(Tg)試験の併用又はTg試験単独による診断の補助」という効能・効果の承認取得に係る開発に助成金を交付しました。この後、平成23年度に今回の追加の効能・効果の承認取得に係る開発に助成金を交付しました。


【ここまでの支援実績】
 なお、今回の承認により、基盤研の希少疾病用医薬品・希少疾病用医療機器開発振興事業によるこれまでの支援実績は以下のようになります。(平成24年5月25日現在)

■希少疾病用医薬品に指定されたオーファンドラッグ        :272品目
 希少疾病用医療機器に指定されたオーファンデバイス       : 23品目
■そのうち、基盤研の「希少疾病用医薬品・希少疾病用医療機器開発振興事業」で助成金の交付を受けた希少疾病用医薬品                            :139品目
 同じく助成金の交付を受けた希少疾病用医療機器           : 12品目
■このうち、承認を取得した希少疾病用医薬品            :89品目
  同じく承認を取得した希少疾病用医療機器            : 4品目

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