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お知らせ

ワクチンメーカーとの第2期アジュバント探索共同研究の実施について
  ―自然抗体誘導型ワクチンアジュバントの開発に向けてー

2011年3月10日

 独立行政法人医薬基盤研究所(以下「基盤研」という。)では、これまでワクチン研究機関のネットワーク組織(ワクチン開発研究機関協議会(国立感染症研究所、東京大学医科学研究所、大阪大学微生物病研究所、基盤研))の設立(平成19年11月)やスーパー特区研究の採択(次世代・感染症ワクチン・イノベーションプロジェクト、平成20年11月)など、ワクチン研究に関する様々な取組みを進め、第2期中期計画(平成22~26年度)のなかでも「次世代ワクチンの研究開発」を重点分野に位置づけて、さらに研究を推進することとしています。
 また、ワクチン開発を行っている民間企業・団体4社と基盤研(紅露 拓 免疫応答制御プロジェクトリーダー)は平成20年からの3カ年に共同研究「自然抗体産生を標的とするアジュバント(免疫増強剤)の探索」を実施し、自然抗体産生誘導物質のスクリーニング系の構築や自然抗体の粘膜ワクチンにおける重要性の発見などの成果が得られました。
 このたび、この成果を活かしさらに発展させるため、平成23年度からの3カ年の計画でワクチンメーカーとの第2期共同研究を実施することとなりました。基盤研では引き続き「日本発」のアジュバントやワクチン開発に向けてさらなる取組みを進めて参ります。


                           記


■共同研究課題:自然抗体産生を作用機序とするワクチンアジュバントの探索
■目的:自然抗体産生を作用機序とするワクチンアジュバントを探索し、新たなワクチンアジュバントの開発に結び付ける。
■参加企業・団体
 一般財団法人化学及血清療法研究所
 学校法人北里研究所(4月から北里第一三共ワクチン株式会社)
 デンカ生研株式会社
 一般財団法人阪大微生物病研究会
■基盤研側の体制
 ○ リーダー
  (独)医薬基盤研究所基盤研究部免疫応答制御プロジェクトリーダー 紅露 拓(こうろ たく)
 ○ アドバイザー
  (独)医薬基盤研究所技術アドバイザー 高津聖志(たかつ きよし)
■共同研究の期間
 平成23年度~25年度

□第2期研究の特色
 第1期研究における無血清培地による自然抗体産生細胞の分化誘導系の構築や自然抗体欠損マウスにおける経鼻インフルエンザワクチン不応答の発見などの研究成果を活かし、第2期研究では自然抗体のワクチン作用における役割の解明と同時に自然抗体産生を亢進させる化合物の探索・同定を行うことで、平成25年度までに世界で初めての「自然抗体誘導型ワクチンアジュバント」の開発を目指す。


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