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希少疾病用医薬品等開発振興事業で支援したオーファンドラッグが新薬の承認を受けました!!
―慢性突発性血小板減少性紫斑病治療薬・新型インフルエンザ(H5N1)ワクチン―
2010年11月 8日
独立行政法人医薬基盤研究所(大阪府茨木市、以下「基盤研」という。)では、設立当初(平成17年4月)より、オーファンドラッグ※1を対象とした「希少疾病用医薬品等開発振興事業」※2を行ってまいりましたが、この度、同事業で支援したオーファンドラッグ2件が厚生労働省より新薬としての承認(薬事法の製造販売承認)を受けましたので、お知らせいたします。
1 慢性特発性血小板減少性紫斑病※3治療薬
○販 売 名 レボレード錠12.5mg、レボレード錠25mg
○一 般 名 エルトロンボパグ オラミン
○承 認 日 平成22年10月27日
○効能・効果 慢性特発性血小板減少性紫斑病
○製造販売業者 グラクソ・スミスクライン株式会社
○オーファンドラッグ指定番号(厚生労働省)
(19薬)第197号(平成19年3月23日指定)
○指定時の名称 SB-497115-GR
○基盤研による助成金交付年度 平成19、20、21年度
2 新型インフルエンザ(H5N1)ワクチン
○販 売 名 沈降インフルエンザワクチンH5N1「化血研」
○一 般 名 生物学的製剤基準 沈降インフルエンザワクチン(H5N1株)
○承 認 日 平成22年10月27日
○効能・効果 本剤は、新型インフルエンザ(H5N1)の予防に使用する。
○製造販売業者 一般財団法人化学及血清療法研究所
○オーファンドラッグ指定番号(厚生労働省)
(18薬)第187号(平成18年6月9日指定)
○指定時の名称 沈降インフルエンザワクチン(H5N1)
○基盤研による助成金交付年度 平成18、19年度
※1 オーファンドラッグとは
難治性疾患やエイズ等の医薬品は、医療上の必要性が高いにも関わらず、患者数が少ないことから研究開発投資の回収が困難なため、開発がなかなか進まないのが現状です。このような医薬品等をオーファンドラッグ(Orphan Drug)と呼んでいます。
※2 希少疾病用医薬品等開発振興事業とは
基盤研ではオーファンドラッグを対象に以下のような「希少疾病用医薬品等開発振興事業」を実施しています。
① 助成金交付事業
オーファンドラッグとして指定を受けた開発企業の申請に対し、その試験研究に必要な経費に充てるための助成金を交付しています。
毎年度10数品目に対して助成、平成21年度は13件に助成(助成金総額:約6.4億円)
② 指導・助言事業
オーファンドラッグとして指定を受けた開発企業からの試験研究等に係る相談に対して、厚生労働省や(独)医薬品医療機器総合機構と連携して指導・助言を行っています。
③ 認定事業
オーファンドラッグの開発企業が税制上の優遇措置を受けるための証明書を発行しています。
※3 慢性特発性血小板減少性紫斑病とは
特発性血小板減少性紫斑病とは、原因が明らかではなく、自己抗体による血小板の破壊亢進および血小板産生の抑制により血小板減少をきたす後天性の自己免疫疾患で、「急性型」と「慢性型」があるが、「慢性型」は成人に多い傾向にある。
【これまでの支援実績】
なお、今回の承認により、基盤研の「希少疾病用医薬品等開発振興事業」によるこれまでの支援実績としては以下のようになります。(平成22年10月末時点)
■指定されたオーファンドラッグ(厚生労働省):254品目
(希少疾病用医薬品233品目、希少疾病用医療機器21品目)
■そのうち、基盤研の「希少疾病用医薬品等開発振興事業」で助成金の交付を受けたもの:143品目
(希少疾病用医薬品131品目、希少疾病用医療機器12品目)
■このうち、承認取得したオーファンドラッグ :90品目