栄養調査(情報のひろば)
国民栄養調査栄養調査システムフォーラムリンク集新着情報
栄養調査関連論文集データベース・食品成分表秤量記録/24時間思い出し法食物摂取頻度調査法/食事歴法標準化のための手法開発その他の分野栄養調査関連用語集

栄養調査関連論文集
3  食物摂取頻度調査法/食事歴法

半定量的食物摂取頻度調査の再現性と妥当性の検討

目的 1つの半定量的頻度調査法による栄養素摂取量について再現性と妥当性の評価を行った。また、その性差、年齢差、季節差の検討を試みた。
方法

対象は島根県N島の住民72人(男女各36人)であり、年齢は50〜76歳であった。半定量的頻度調査を1週間間隔で2回行い(半定量調査IとII)、それらの間に7日間の秤量記録をとり、これらを夏と冬に実施した。再現性は半定量調査IとIIの比較、妥当性は半定量調査Iと秤量記録調査の比較を行った。

結果
  1. 全体では、11栄養素中の10栄養素で半定量調査Iの平均値が半定量調査IIよりも大きく、ビタミンCでは逆に半定量調査Iが小さかった。その差の割合はいずれも半定量調査Iの平均値の4%以内と小さかった。相関係数は、0.59(ビタミンC)〜0.90(糖質)であった。
  2. 再現性における性差、季節差はそれほど大きくなく、年齢差は65歳未満の方が65歳以上よりもやや良い傾向が認められた。
  3. 11栄養素の中の8栄養素で、半定量調査Iの平均値が秤量記録よりも小さく、脂質、ビタミンA、Cでは逆に半定量調査Iが大きかった。秤量記録の平均値に対する差の割合は、-36.2%(鉄)から9.0%(ビタミンC)と開きがあった。二方法間の相関係数は、0.15(鉄)〜0.57(糖質)であり、総エネルギーと三大栄養素は0.35以上であった。
  4. 妥当性における季節差はそれほど大きくなく、性差では女の方が男よりも、年齢差では65歳未満の方が65歳以上よりもやや良い傾向が認められた。
結論 本研究は、島民という特殊な集団を対象として行ったものであるが、半定量調査の再現性は比較的良いものの、妥当性には問題があることが示唆された。
用いた
調査票
  半定量的食物摂取頻度調査票:簡易食物摂取状況調査票
自記式、A4版8ヘ゜ージ、質問項目24項目、回答時間約15分
算出される栄養素等:総エネルギー、たんぱく質、脂質、糖質、カルシウム、(鉄)、 ビタミンA、B1、B2、C、食塩
調査票使用にあたっては、 財団法人健康・体力づくり事業財団の許可を得た上で、著者に連絡のこと
出典 日本公衆衛生雑誌 1998;45(12):1127-1136
著者、
所属
片桐あかね 橋本修二 大橋靖雄 白銀和子 坂本なほ子 牧本小枝
Abstract Abstract

〔要約作成者:片桐あかね〕

ホーム栄養調査関連用語集国民栄養調査栄養調査システムフォーラムリンク集新着情報このサイトについて
Get Acrobat Reader © 2000-2001, The study group on standardization of diet surveys ロゴ