2022.9.13
, EurekAlert より:
超加工食品の大量摂取は男性の大腸がんリスクの上昇と関連しているようだ、というタフツ大学、ハーバード大学などからの研究報告。
研究チームは、食事摂取量を評価し、25 年以上にわたって追跡調査された3つの大規模な前向き研究で、20万人以上の参加者 (女性 159,907 人、男性 46,341 人) からの回答を分析した。各参加者は、4 年ごとに食物摂取頻度アンケートを受け取り、約 130 の食物の摂取頻度について尋ねられた。
今回の研究では、参加者の超加工食品の摂取量によって、最低摂取群から最高摂取群までの五分位に分類された。最高五分位の男性は、最低五分位の男性に比べて、大腸がんを発症するリスクが29%高かった。
超加工食品の全体的な摂取量と女性の大腸がんのリスクとの間に関連性は観察されなかった。しかし、男性では肉/鶏肉/魚介類をベースにした調理済み食品や加糖飲料、女性では調理済み/加熱混合料理の摂取量が多いほど、大腸がんのリスクは高くなった。
ただし、すべての超加工食品が大腸がんのリスクに関して等しく有害であるわけではなく、加糖ヨーグルト(※)などの乳製品については、女性の大腸がんリスクとの間には逆相関があることがわかったという。
「ほとんどが超加工食品に分類される加工肉は、大腸がんの強力なリスク因子です。また、超加工食品は糖分が多く繊維質が少ないため、体重増加や肥満の原因となります。肥満は大腸がんの確立されたリスク因子です」と研究者はコメントしている。
※加工の度合いによって食品を4グループに分ける「NOVA分類」では、加糖ヨーグルトやフルーツヨーグルトなどといった、味や風味付けをしたヨーグルトは「超加工食品」とされている。一方で、無糖のプレーンヨーグルトは「非加工・最低限の加工食品」に分類されている。
出典は『英国医学雑誌(BMJ)』。 (論文要旨)
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