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[病気]  米国の肥満率、さらに深刻に
2022.6.30 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

現在、米国の成人の肥満率は42.4%に上り、約20年前に比べて4割も増加しているという。また、性別・人種別にみると、黒人女性が最も体重増加が大きく、10年間で平均9kgほど増えていたという。米ブリガム・ヤング大学の研究。

米国での肥満蔓延の深刻さを詳述する、重要で希少なデータが明らかにされた。

米国全国健康・栄養調査(NHANES)による13,800人以上の成人の長期的な体重増加についての分析から、対象者の半数以上が、10年間の体重増加率が5%以上であることがわかった。さらに、3分の1以上が10%以上体重が増加し、約5分の1が20%以上増加していたという。

「米国の肥満の蔓延は減速していません」と、研究の筆頭著者であるタッカー教授は述べている。「10年間の体重増加が米国の成人の間で深刻な問題であることは疑いようがありません。」

なお、男女別にみると、体重増加量は男性よりも女性の方が有意に大きく、10年間の体重増加は女性で平均12ポンド、男性は平均6ポンド(2.7kg)であり、女性は男性の2倍であった。人種によっても異なり、平均体重増加量は最大だったのは黒人女性で10年間で19.4ポンド(8.8kg)、最少だったのはアジア系男性で2.9ポンド(1.3kg)だった。

年代別にみると、体重が最も増加するのは、若年および中年期に見られた。年齢が上がるにつれて体重は増えにくくなり、平均して以下の通りの増加量であった。

20代 17.6ポンド
30代 14.3ポンド
40代 9.5ポンド
50代 4.6ポンド

上記の通りに体重が増えると、成人期に合計45ポンド(20kg)以上体重が増えてしまうため、多くの人が肥満のカテゴリーに入ることになる。保健社会福祉省とCDCによると、現在、米国の成人の42.4%が肥満(BMI30以上)であり、2000年当時の肥満率(30.5%)から大幅に増加している。

「約20年で、肥満の有病率は約40%増加し、重度の肥満は約2倍になりました」とタッカー教授は述べている。「どのような人が肥満になる可能性が高いかを知ることで、医療従事者や公衆衛生当局がリスクのある個人により集中できるように支援することができるのです。」

出典は『肥満学雑誌』。 (論文要旨)      
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