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[運動]  筋肉が他の臓器と「話す」方法は男女で異なる?
2022.6.15 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

筋肉の臓器やプロセスへの影響は男性と女性で著しく異なる部分があるようだ。米国カリフォルニア大学アーバイン校などによる動物実験およびヒトデータとの統合結果の報告。

筋肉は、他の組織と相互作用することによってさまざまなプロセスで役割を果たすマイオカインと呼ばれるたんぱく質を分泌する。基本的に、マイオカインは骨格筋が腎臓、肝臓、脳などの臓器と通信することを可能にする。これは、体が代謝バランスを維持するために不可欠である。マイオカインが関与するプロセスには、炎症、がん、運動によってもたらされる変化、さらには認知機能がふくまれる。非常に多くの生理作用に対するマイオカインの明確な関連性にもかかわらず、これらのたんぱく質が調節される方法とそれらの効果はよくわかっていなかった。

研究チームは、ヒトの遺伝的性別によるマイオカイン遺伝子調節、筋細胞組成、組織間シグナル伝達の違いに焦点を当てて検討を行った。骨格筋内の大部分のマイオカインの発現レベルと細胞比率は、男女間でほとんど相対的な違いを示さなかったが、ほとんどすべての有意な組織間シグナル伝達は、性特異的またはホルモン(特にエストラジオール)依存的に作用した。これらの性およびホルモン特異的効果は、肝臓、膵臓、視床下部、腸、心臓、内臓脂肪、皮下脂肪などの主要な代謝組織全体で一貫していた。女性は膵臓への筋肉の信号が多いが、男性では肝臓が多いといった例が明らかにされている。

「私たちは、骨格筋が生理学的恒常性を調整する上で不可欠な役割を果たしていることをすでに知っています。この研究では、筋肉が代謝組織とどのように相互作用するかを理解し、代謝を研究する際に遺伝的性別と性ホルモンの影響を考慮することの重要性を説明しようとしました」と主任研究者のマーカス・セルディン助教授はコメントしている。

出典は『eLife』。 (論文要旨)      
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