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[栄養]  食べる「量」と「時間」が長寿のカギ
2022.5.11 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

低カロリー食、かつ活動時間帯のみに食事した者は、睡眠時間帯にも食事をした者に比べて寿命が大幅に延びることが明らかに。このことは、両者に体重差がなくても見られる現象だったという。米・テキサス大学による動物実験から。

寿命を延ばすためのレシピの1つは、簡単ではないがシンプルで、食べる量を減らすことだ。さまざまな動物を対象とした研究では、カロリーを制限することで、より長く健康的な生活を送ることができることが示されている。

この新しい研究は、概日リズムが寿命の延長に大きな役割を果たしていることを示唆している。

今回、数百匹のマウスを用いた4年間にわたる実験により、食事を低カロリー食にするだけで寿命が10%延長することがわかった。そしてさらに、食事時間を夜間のみ、つまり夜行性動物であるマウスが最も活発になる時間帯に限った場合には、寿命が35%も延長することが明らかになった。マウスの寿命は通常2年ほどだが、これが9か月延びたのだという。この方法を人間にあてはめると、食事を日中の時間のみにするということになる。

研究担当者であるテキサス大学のタカハシ氏によると、今回の研究は、食事を特定の時間帯に制限することに重点を置くダイエット法に関する論争を解決するために役立つという。

たとえば最近、ニューイングランド医学雑誌で発表された論文では、低カロリー食を摂った人と、低カロリー食に加えて食事時間を日中に限った人を比較し、体重や代謝因子に差がみられなかったと報告されている。今回の研究から、食事を活動時間帯に限ることは人間の体重減少を促進せずとも、より長い寿命につながる健康上の利益となる可能性が見出された。

<若返りの泉>

これまで、何十年にもわたる研究によりカロリー制限がイモ虫やハエ、そしてマウス、ラット、霊長類に至るまで、動物の寿命を延ばすことがわかっている。これらの実験から、体重減少、血糖調節の改善、血圧の低下、および炎症の減少が報告されている。 細胞、遺伝子レベルでの影響についてはまだわずかなことしかっていないが、動物においては、加齢によって炎症に関連する遺伝子はより活性化する傾向がある一方で、代謝の調節を助ける遺伝子は活性が低くなる。今回の研究では、カロリー制限を特にマウスの活動期間に合わせた場合、マウスの加齢による遺伝子変化の「埋め合わせ」に役立つことがわかったとのことだ。

出典は『サイエンス』。 (論文要旨)      
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