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[栄養]  緑の地中海型食は腸内細菌叢を介して体重と心臓リスクを減らす
2022.4.1 , EurekAlert より:   記事の難易度 2
  

緑色地中海型(G-MED)食は、ヒトの腸内細菌叢に強く影響する。大規模臨床介入試験DIRECT-PLUSにおいて、G-MED食は、ヒトの体重と血糖値制御に有意な好ましい変化をもたらすことが知られている細菌を豊富にした。このG-MED食による健康増進効果は、腸内細菌叢の変化を介したものであることが明らかになったという。イスラエル・ネゲブベングリオン大学などからの報告。

G-MED食の概念を最初に導入したのは、アイリス・シャイ教授が率いるDIRECT-PLUS試験研究チームである。この修正されたMED食は、従来の健康的なMED食よりも、ポリフェノールがさらに豊富で、赤肉・加工肉が少ないという。参加者は、1日にクルミ1日28g、緑茶1日3-4杯、アオウキクサ(Duckweed)緑色シェイク100g(冷凍キューブ)を摂取する。

今回研究チームは、腹部肥満/脂質異常症の参加者294人を、健康的な食事ガイドライン食、MED食、およびG-MED食の3つの介入グループのいずれかにランダム化に振り分けて介入試験を実施した。

その結果、両方のMED食が、腸内微生物叢の群集構造に実質的な変化を引き起こすことが明らかになったという。

特に、G-MED食は、糖代謝とインスリン感受性にプラスの効果があることで知られる細菌であるプレボテラ属を含む特定の微生物の変化を誘発し、インスリン抵抗性に関連する分岐鎖アミノ酸の還元に関与する遺伝的経路を促進した。

今回の知見は、DIRECT-PLUS試験で以前に発表されたG-MED食の効果を説明するものであるという。それは、伝統的で健康的なMED食に比べて、高ポリフェノール、緑色植物ベースの食事が自己糞便細菌移植のために最適化された腸内細菌叢をもたらすこと、G-MED食が脂肪肝の寛解を促進し、LDL-コレステロール、血糖値制御、CRP、血圧制御、そして加齢関連の脳の衰えを改善することである。

今回の結果は、すべての食事が腸内細菌叢に実質的な変化を引き起こす一方で、G-MED食の変化ははるかに顕著であることを示したという。興味深いことに、G-MED食による腸の有益な変化は、この新しいダイエットが被験者の腸内の希少細菌に特に影響を与える傾向に起因していた。この現象はおそらく、食事の主要な構成要素であるアオウキクサが西洋人にとって新しいものであり、この植物によって誘発された新しい腸環境の下で、通常は隠された微生物が繁殖することを可能にするという事実によるものだった、と研究者らは述べている。

研究チームはまた、腸内細菌叢がG-MED食と、体重減少および心臓リスクの低下に対するその影響との間の貴重なメディエーターを構成することを示唆することができたという。

「私たちは、緑色地中海型ダイエットが消費者の健康にどのように影響するかを発見することを目指しました。良好な臨床結果はかなりのものでした。食事の効果における腸内細菌叢の役割を解明することで、将来的に食事をさらに改善し、パーソナライズできることを願っています」と研究者はコメントしている。

出典は『ゲノム医療』。 (論文要旨)      
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