2022.3.11
, EurekAlert より:
肥満の管理は困難であり、カロリー摂取量と身体活動レベルに小さな変化を加えても、長期的な体重増加は防げなかった、というカナダ・クイーンズ大学のランダム化比較試験の結果報告。
過体重または肥満(BMI25-39.9)で座位中心生活を送る320名(25-70歳、平均年齢52.6歳、77%が女性)を対象として、ランダムに、モニタリングのみ群(160人)と小変更アプローチ群(160人)にわけられた。フェーズI(2年)で、モニタリングのみ群は彼らの通常のライフスタイルを維持するよう要請され、小変更アプローチ群は、歩数の1日2千歩の増加と摂取カロリーの1日100kcalの減少という小さな変化をするようカウンセリングを受けた。フェーズII(1年)は追跡調査期間とした。
その結果、研究チームは、小さな変化をもたらすアプローチが、2ないし3年の体重増加を予防するのに、モニタリングのみの場合に比べて、より効果的とはいえないことを発見した。
「私たちは、食事摂取量や身体活動行動に小さな変更を加えることによる体重増加の予防は、長期的に持続可能であり、臨床的関連性があると考えていました。過体重・肥満の成人の適度な体重増加(0.5-1.0 kg /年)でさえ、肥満は重要な健康上の結果と負の関係にあるからです」と研究チームは述べている。だが、小さな変化のアプローチにより、3、6、12、および15か月で体重は減少したけれども、24か月までに、モニタリング群との差はみられなくなったという。
「過体重や肥満の成人の管理は、依然として公衆衛生上の課題です」と研究チームは結論付けている。
出典は『カナダ医師会雑誌』。 (論文要旨)
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