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[子供]  妊娠中の甘味料、子の腸内細菌叢と肥満リスクに影響か
2022.1.19 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

妊娠中に甘味料のステビアやアスパルテームを摂取すると、産まれた子は肥満リスクが高まるとともに腸内細菌叢に特定の変化があったという。カナダ・カルガリー大学による動物実験から。一方で、母親における影響はごくわずかだったという。

多くの人が、砂糖の「より健康的な代替品」として低カロリーの甘味料を使っているが、妊娠時には予期しない影響の可能性があるという。成人ではほとんど無害とされるが、先行研究では、母親による摂取が産まれた赤ちゃんの肥満リスクと微生物叢に影響を与える可能性が示唆されている。しかし、微生物群の特定の変化と肥満との潜在的な関連を理解するための詳細な調査は存在しなかった。

本研究の責任著者でカルガリー大学のライマー教授は、「妊娠中の母親の食事は、子孫が後年に特定の病気を発症するかどうかを決定する上で非常に重要な役割を果たすことがわかっています」と述べている。

「この研究において私たちは、妊娠中に低カロリーの甘味料、特に人工甘味料のアスパルテームまたは天然甘味料のステビアを摂取すると、腸内細菌と子孫の肥満リスクにどのように影響するかを調べることに関心がありました」。

実験では妊娠中のラットにアスパルテーム、ステビア、または普通の水を与え、出産後に仔の体重を測定しするとともに腸内微生物叢を調査した。

驚くべきことに、甘味料はラットの母親に対する影響はごくわずかだったものの、仔には有意な影響があった。甘味料を与えられた母親から生まれた仔は、体重が多く、体脂肪率が高くなっていた。腸内微生物に重要な変化が見られ、具体的には、プロピオン酸と酪酸を生成する微生物が増加し、乳糖を発酵させる種は減少していた。腸内細菌叢におけるこれらの変化は、仔の体重増加を引き起こした可能性があるという。

この研究はラットを用いていることから、結果を人間にそのままあてはめることはできない。ただ、人間を対象とした先行研究では、妊娠中の甘味料の摂取と乳児の肥満度指数の高さとの間に、同様の関連性があることが示されている。さらなる研究が待たれるが、現状では妊娠中には甘味料を控えておく価値があるかもしれないとしている。

「妊娠中の母親の食事は、乳児の短期的および長期的な健康にとって非常に重要です」とライマー教授。「食事ガイドラインに従い、妊婦に推奨される体重増加のガイドラインの範囲内にとどまることが重要な一歩です」。

出典は『栄養学の最前線』。 (論文要旨)      
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