2021.9.27
, EurekAlert より:
果物と野菜の摂取と運動が幸福のレベルを高める可能性があるようだ、というケント大学とレディング大学が主導した研究報告。
生活習慣と幸福の間の関連は、以前から報告されており、より健康的な食事と運動を奨励する公衆衛生キャンペーンなどでしばしば使われているが、今回の研究結果は、生活習慣から人生の満足へのポジティブな因果関係がみられることを示している。
この研究は、それらの相関関係を一般化するのではなく、幸福、果物と野菜の摂取および運動がどのように関連しているかの因果関係を解明するこの種の研究の最初のものであるという。
研究チームは、操作変数アプローチを使用して、幸福から生活習慣へのすべての影響を取り除いた。その結果、果物と野菜の摂取および運動は、人々を幸福にし、その逆ではないことが示されたという。
知見が立証したのは、個人の、満足を遅らせ自制心を使いこなす能力が、生活習慣上の決断に主要な役割を果たしていることである。この決断が、ウェルビーイングにポジティブなインパクトを持つのである。研究ではまた、男性がより多く運動するようであり、女性はより多く果物と野菜を食べるようであることを示している。
生活習慣病は世界中で健康障害と死亡率の主な原因であり、英国は欧州で最も肥満率の高い国の1つであることが知られているため、これらの調査結果は公衆衛生政策に重大な影響を与える可能性がある。
「近年、より健康的なライフスタイルの選択への大きな変化がみられている。より多くの果物や野菜を食べ、運動することが幸福を増進し、健康上の利益をもたらすことができることを確立できれば大きな進展となる。これは、環境と持続可能性に関する政策キャンペーンにも役立つ可能性がある」と主任研究者のウマ・カンバンパティ幸寿はコメントしている。
出典は『幸福感研究雑誌』。 (論文要旨)
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