2021.8.17
, EurekAlert より:
仮眠は、眠らなかった夜の埋め合わせにはならないようだ、という米国ミシガン州立大学からの研究報告。
研究チームは、大学へ通う年齢の参加者275名を対象に、大学の睡眠学習研究室に集め認知機能検査を実施した。その後、ランダムに4群に振り分けた。第1群は、睡眠のために家に送った。第2群と第3群は夜明けまで研究室で過ごしたが、30分か60分の仮眠の機会を与えられた。睡眠中はポリソノグラフで睡眠がモニターされた。第4群は、研究室で夜明けまで過ごし仮眠の機会は与えられなかった。翌朝、再び認知機能検査を実施した。
「翌朝まで起きて過ごし仮眠をとった群は、依然として睡眠不足の影響を示した。けれども、徐波睡眠が10分増加するごとに、エラーは約4%ずつ減少した」と主任研究者のキンブリー・フェン准教授は語っている。
この数字は少ないように見えるかもしれないが、外科医、警察官、トラック運転手など、睡眠不足のオペレーターで発生する可能性のあるエラーの種類を考慮すると、エラーが4%減少すると、命を救う可能性がある、とフェン准教授は述べている。
フェン准教授は、この結果が、睡眠を優先することの重要性を強調するものであることを望んでおり、仮眠は、たとえ徐波睡眠が含まれていても、一晩の睡眠の代わりにはならないとしている。
出典は『睡眠』。 (論文要旨)
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