2021.4.20
, EurekAlert より:
インターネットと情報通信技術(ICT)の普及により、人々は都会の中心部に引き込まれた、という英国ブリストル大学からの研究報告。
すばやくデータにアクセスしたり、世界の反対側の人々と顔を合わせて話したりできるにもかかわらず、技術力の進化は都市からの脱出につながっていない。実際、研究チームはまったく逆のことを発見したという。ICTの採用の増加が、人口集中度がより高いことを特徴とする国の都市システムをもたらしたと。
伝統的に、同じ分野の企業は、生産コストを削減するために集まっていることが知られている。これは、集積の経済として知られているパターンである。最先端のデジタルテクノロジーが大幅に成熟した結果、その影響は都市人口を分散させることではなく、都市人口の強化につながった。今回の研究結果は、ICTの採用と市内中心部でのビジネスの蓄積が代替可能ではなく補完的であることを示唆している。
研究チームは、米国の小都市圏と大都市圏のランキングと英国の市街地ランキングの経時変化に対するインターネット使用量とインターネット速度の影響を検証した。
その結果はインターネットと都市の外部性との間の補完的な関係を支持するものだった。つまり、インターネットとICTは人々を大都市から追い出すのではなく、より多くの人々を大都市に引き付けた。
研究チームは、これらの調査結果が今後の都市政策に役立つことを期待しており、集積の経済をさらに強化するインターネットとデジタル通信の機能は、都市の成長をサポートするツールとして使用できるだろうと結論付けた。
出典は『プロスワン』。 (論文要旨)
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