2021.4.15
, EurekAlert より:
重水はヒトの甘味受容体を通じて甘さを感じさせるようだ、というチェコ科学アカデミー有機化学・生化学研究所などからの研究報告。
研究チームは、分子動力学シミュレーション、細胞ベースの実験、マウスモデルとヒトの被験者を対象として検討した結果、重水はヒトには甘い味がするが、マウスには甘くなく、この効果がヒトの甘味受容体によって媒介されることが示唆されたという。
「2つの同位体が名目上化学的に同一であるという事実にもかかわらず、人間はH2OとD2Oを味で区別でき、後者は独特の甘い味を持っていることを決定的に示した」と研究者はコメントしている。
「明らかに実用的な甘味料ではないが、甘味受容体は舌だけでなく人体の他の組織にも存在するため、その反応を引き出す可能性があるという発見は、臨床医とその患者にとって重要な情報となるかもしれない。」
出典は『コミュニケーション生物学』。 (論文要旨)
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